♪モモ~ クリ さ~んねん カキ は~ちねん♪
この「桃栗三年柿八年」ということわざ、テンポもよくて覚えやすいですよね。
さて唐突ですが、この「桃栗三年柿八年」。
このフレーズで終わりではなく、続きがあるってご存知ですか?
モモやカキだけでなく、
いろんな野菜や果物が、この続きに登場するんですよ~
なかなか興味深いこのことわざの続きを、今日はご紹介していきます!
スポンサーリンク
「桃栗三年柿八年」の意味とは!
ストレートに訳すと、
種から芽が出て実がなるまで、桃と栗は3年かかり、柿は8年かかる
と言う意味ですね。
果樹を植えてから食べられる実がなるまでには、相応の歳月を待たねばならない…ということから、
- 何事も成就するまでには相応の年月がかかる
- 何事もしんぼう強く、長く続けなければ実を結ばない
ということを表しています。
なにをやらせても三日坊主の私には、耳の痛いことわざです…
「~柿八年」…に続くフレーズ10コと裏知識!
さて、本題です。
このことわざには続きがあるのです~!
続くフレーズは、地域によっても結構違いがあるのですが、どうやらいちばん多い(よく知られている)のは
というフレーズみたいですネ。
カッコの中の【梅の部分がないバージョン】で覚えている人も多いよう。
これは、1983年公開の映画『時をかける少女』の挿入歌の影響が大きそうです。
「愛のため息」という短い歌なのですが、
「桃栗三年、柿八年、柚子は9年でなりさがる、梨の馬鹿めが18年」
という歌詞があるんです。
この歌詞、「時をかける少女」の世界観がぎゅっと詰まっていて、頭から離れなくなる方がとっても多いみたい!
その他には、
- ユズは9年でなりかねる
- ユズは9年でなりさがる、ナシの馬鹿めは18年
- ユズは9年の花盛り、ウメは酸いとて13年
- ユズは遅くて13年
- ウメは酸いとて13年
- ウメは酸い酸い18年
- ウメは酸い酸い13年、ナシはゆるゆる15年
- ビワは9年でなりかねる
- りんごニコニコ25年
- 銀杏の気違い30年
…などなど。
登場する果物や年数の違いは、地域によるところが大きいのでしょう。
スポンサーリンク
また、ちょっと豆知識ですが、
小説『二十四の瞳』で知られる作家の壺井栄氏は、色紙にサインを求められると、
「桃栗三年 柿八年 柚の大馬鹿十八年」という言葉を一緒に書くことが多かったそうです。
香川県の小豆島にある壺井栄文学碑にも、この言葉が刻まれています。
“ユズの大馬鹿”と言っても、本当にバカにしているわけではなく、
辛抱強く年月を重ねて実を結ぶ、ユズの実直さを愛しく思う言葉なんですよ。
語源は「大阪」説vs「臨済宗」説
時代をぐーんと遡って、江戸時代後期。
このころに作られた『尾張(大阪)いろはかるた』のことわざの中に、「桃栗三年柿八年」という言葉が登場しています。
確かに「桃栗三年柿八年」という言葉は、
コツコツと地道に商売をする根っからの商人である大阪人らしい言葉!
もうひとつ!
臨済宗の教えがいちばん古い語源ではないか、という説もあります。
臨済宗では、
「桃栗3年柿8年、梅はスイスイ13年
梨はゆるゆる15年、柚子の大バカ18年
ミカンの間抜けは20年」
と説いているのですが、
これもモチロン、単純に果物の悪口を言っているのではありませんよ!
【人生で一つのことをやり遂げるのに、努力した人は3年、努力を怠った人は20年かかる】
つまり努力することが大切だという教えなんです。
実になる年数は本当?
ことわざの言葉どおり、
およそ桃と栗は3年で、柿は8年で、実が収穫できる頃合いになります。
じゃあ、梅は13年か?…というとそうでもなく、
5・6年ほどで実がなるようです。
ユズも実際はもう少々早く、10年ほどで実をつけはじめる木も!
ただしこれは、庭などにタネを植えて、木が成長して~という行程での期間。
農業などでは、接ぎ木苗を植えるという方法をとりますので、もっと早く収穫ができるんですヨ。
歌の中では、2番も存在した!
「時をかける少女」の挿入歌「愛のためいき」の歌詞では、“ナシの馬鹿めが18年”~で終わりではなく、
2番もあったんです。
「愛の実りは、海の底
空のため息、星くずが
ヒトデと出会って、億万年」
なんとも神秘的で、ちょっぴりの切なさも感じる歌詞ですよね。
まとめ
- 桃栗三年柿八年とは「何事も成就するまでには相応の年月がかかる」という意味
- 続きは「桃栗三年柿八年。ユズは9年でなりさがる、ナシの大馬鹿18年」が多く知られる
- 1983年公開の映画「時をかける少女」の挿入歌の歌詞に、このフレーズが使われている
- 語源は「大阪」説と「臨済宗」説がある
- ことわざどおり、桃と栗は3年、柿は8年で実が収穫できる頃合いになる
- 「時をかける少女」の挿入歌の歌詞では、続きのフレーズだけでなく2番の歌詞もあった
モモクリサンネンカキハチネン!という、この口の中で転がるような語感の良さ♪
私は(自分が大阪人だから~というのもありますが)、この商売の心得っぽさといい、語呂の感じといい、
語源は大阪の商人なんじゃないかな~!と「大阪説」オシをしたくなっちゃいますね(笑)
「桃栗3年」「柿8年」・「石の上にも3年」…
こういうことわざは、とくに私みたいな三日坊主人は、しかと心に刻んでおきたい言葉です。
関連記事はコチラです♪
スポンサーリンク