妄想癖って知っていますか?
「あ~、ジャニーズの山田くんと付き合ってる妄想だけで、ゴハン3杯食べれちゃう」
なんていうのは、私たちの日常によくある光景の、“かる~い妄想”ですね(笑)
ところが、
この普段私たちがなにげなくしている“妄想”
これが続き、度を超えると、立派な病気になることもありえたり…。
う~ん、でも実際に、どんな状態が妄想癖?と思いますよね。
今回は、妄想癖になってしまう心理やその症状などを、ご紹介いたします。
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そもそも「妄想」ってなに?
妄想というのは、いわゆる”思い込み”のこと。
しかも、
- その思い込みには明確な根拠は無い
- 現実性に欠けている
- 非現実な事を頭の中で思い描いている
…と行うような思い込みのコトですね。
そして妄想癖というのは、上で説明したような妄想の行為が【癖になってしまっている】こと。
日常生活の中で、当たり前のように日々妄想を繰り返しているような状態を、妄想癖と言うワケです。
この妄想自体が病気というわけではなく、誰でも多かれ少なかれするものですよネ。
ただし、
度がすぎる妄想癖…となると、
病気に発展して行ってしまう可能性もあるので要注意なんです。
妄想癖になってしまう人の心理4つ
1【欲求不満】
妄想癖に陥ってしまう原因となる心理の一つが、欲求不満。
やりたい事・欲しいモノなどの欲が満たされない心理状態ですね。この欲求不満状態が続くと、妄想癖に陥りやすいんです。
叶わない欲求を満たすために、
妄想をして一時的にでも欲求不満な気持ちを紛らわせているワケですね。
このような現実逃避が続いて、妄想癖になっていく…というパターンです。
2【ストレス】
日常のストレスが関係しているケースも多いようです。
堪え難いストレスと共に生活をする中で、
「せめて妄想の中で幸せになりたい…」という願いが強くなっていき、
それがいつしか、
- 「妄想を繰り返さなければ正気でいられない」
- 「妄想の中でだけ正気でいられる」
という状態になってしまうパターンです。
こうなると、立派な妄想癖と言えてしまいますね。
仕事や人間関係など、日々のイライラする心理状態はもちろん、未来への不安・過去のトラウマ…などが妄想癖の原因のストレスであることも。
3【一人の時間が多い】
1人で過ごす時間が多いという生活環境も妄想癖の原因になりえます。
1人というのは、退屈であることが多いモノですよね。
楽しみや刺激のない平凡な日々を過ごし続けていると、ふとした妄想に快感を感じ、それが妄想癖へと発展していくのです。
4【純粋で流されやすい】
純粋で人に流されやすい性格が、妄想癖に陥りやすい心理であることも。
ということ。
人の言うことを信じ込みやすいワケです。
そのため、思い込みが激しくなってしまい妄想に至ってしまう…というパターンの人は、意外と多いのです。
妄想にも3つの種類がある!?
妄想と一口に言っても、その内容は様々な種類があります。
今日は代表的な3つの妄想の種類を知ってみましょう。
その1『被害(ひがい)妄想』
まずよく耳にするのが被害妄想。
実際には自分は被害を受けていないのに、
「自分は被害者だ!」と思い込んでしまう、という心理状態が特徴の妄想です。
- 誰かに監視されてるような気がする!
- 私は影で悪口を言われてる!
- あの人が僕をイジメてくる!
こんな調子で、「自分は被害者・誰かを罪人」と仕立てあげるような思い込みが強く目立ちます。
この被害妄想は、人間関係をこじれさせる原因となりやすいですね。
その2『誇大(こだい)妄想』
少し聞きなれないかもしれませんが、この「誇大妄想」も、身近によくある妄想です。
こちらは、
【自分を過大評価するような心理】が特徴。
- 自分は他の人よりも優れている!
- 僕は偉大だ!
というなことを、ずっと頭の中で思い描いている状態が誇大妄想です。
一見すると、被害妄想に比べてボジティブに見えますし、自分に自信があるのはイイことでは…と思いますよね。
しかし!
最初にも言いましたが、妄想というのは「根拠のない思い込み」のこと。
自分が努力をしていて、その努力を根拠に自分は優れていると思うのは妄想ではありませんが、
【何の根拠もないのに自分を偉いと思い込んでしまう】のは、単なる妄想というワケです。
誇大妄想は、他人から悪印象を持たれてしまいやすいですね。
その3『微小(びしょう)妄想』
微小妄想は被害妄想や誇大妄想と大きく違い、
「自分に非がある…自分はダメな人間だ…」と思い込んでしまう、というような心理が特徴的。
- どうして自分は何をやっても皆よりダメなんだろう…
- こうなってしまったのはすべて自分の責任だ…
というように、「自分の価値を下げるような思い込み」をしてしまうのが微小妄想です。
「僕は病気に違いない、もうすぐ死ぬんだ…」「私は貧乏だから、何もできない…」
というような思い込みも微小妄想と言えます。
ポジティブさや希望を失う原因であり、うつ病へと発展しやすい妄想です。
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妄想癖がもたらす病気「パラノイア」とは?
「妄想癖」から引き起こされてしまう可能性のある病気に、『パラノイア』があります。
パラノイアという病気の症状として認められているのは…妄想だけ!
逆に言えば、妄想してしまうコト以外は特に症状がないという、なんとも発見が難しい病気でもあります。
妄想という症状は、基本的には自覚がないパターンが多いもの。
もし自覚があったとしても、「自分は病気なんだ」と認めることができる人は、なかなかいないのです。
よって当然、
- 自分で症状を改善させよう
- 病気を治す努力をする
という行動は一切とりません。
なってしまうと、治すのが難しい病気です。
これはただの妄想?どこからが病気?
誰だって大なり小なり、妄想をしたことがあるものです。
「大好きなアイドルと結婚できちゃう妄想」とか、「ある日突然メジャーリーグにスカウトされちゃう妄想」とか、ネ(笑)
そんな、私たちの妄想と病気としての妄想って、どう違うんでしょうか?
説明しましょう。
病気としての妄想の特徴は以下の3つです。
- 妄想の内容が現実的ではない
- 妄想の内容に病的に強い確信を持っている
- 周囲が論理的にその内容を本人に訂正させられない
逆に言えば、
正常な人は、自分の「妄想」に距離を置いて、自分の考えに多少とも客観的・批判的に見ることができます。
他人の意見を聞き入れたり、別の事実の可能性を受け入れる余地が心のどこかにあるモノです。
だがしかし…
病気としての「妄想」をしている人にはそれができません。
妄想が【絶対不変の真実】になってしまうのです!
妄想が現実以上にリアルな事になってしまい、
「それは事実ではないよ」という周囲の反論や説得を受け入れることができなくなってしまうんです。
妄想癖の対処法&病気に発展させない方法5つ!
妄想の中で生きるのはとても気持ちの良いもの。
妄想世界では自分に都合の良いことしか起きませんからね。楽しくて、心地よくて、安全です。
しかし、そんな妄想癖をずっと続けていくと、現実で人間と関わることがドンドン苦手になってしまいます。
妄想癖を治す・病気としての妄想癖にならないための対処法をご紹介しましょう。
1〜現実世界で結果を出そう〜
時間がかかっても、【何かに取り組んでそれが成功したという事実】は、現実世界をグンと面白くします。
さらに現実の世界で結果を出せば、生活が充実して忙しくなり、妄想する時間が減っていき……
自然と妄想癖が治っていくことが多いんですね。
2〜自分の症状を認めよう〜
妄想癖を治す為には「自分は妄想癖があるな」という認識を持つことも大事。
「妄想をよくするけど、みんなだって同じように妄想をいっぱいしてるでしょ…」というように、
自分の現状を認めることができないままでは症状といつまでたっても向き合えません。
自分自身を過大評価せず、しっかりとありのままの自分を受け入れてみることが、脱妄想の第一歩です。
3〜ヒマを作らない〜
ヒマな人ほど妄想癖に陥りやすい!
独身者が結婚をしたら妄想癖が治ったというケースが多いのも、暇が原因だから。
慣れない家事や子育ての忙しさで、妄想なんてしていられなくなる人が多くなるからなんですネ。
ヒマがあればとにかく外に出る、没頭できる趣味を見つける、スポーツを始めてみるなどでもOKです。
4〜人と会うようにする〜
妄想がクセになっている人は「外出がキツイ」と感じ始めていませんか?
妄想を続けていると、だんだんと人と関わることが苦手になっていくものです。
人と関わらなければ、さらに妄想がはかどり…。こうなっては悪循環です。
これを阻止するためにも、
なるべく人と会う機会を増やすこと!
昔からの友達、インターネットで知り合った人、趣味のサークル…
色々な人と話して、自分の世界を広げつづけること、常に刺激を求めることを心がけるのが重要です。
5〜病院へ相談することも大事〜
精神疾患などの病気であるならば、当然ですが、お医者さんの力が必要です。
まだ発覚していないだけで、
「精神病かも…?」と不安に思うならば、一度病院へ相談に行ってみましょうね。
まとめ
- 妄想というのは、明確な根拠の無い、非現実な思い込みのこと
- 妄想癖とは、妄想行為が【癖になってしまっている状態】のこと
- 以下のような人が、妄想癖になりやすい
- 欲求不満の人
- ストレスが多い人
- 一人の時間が多い人
- 純粋で流されやすい人
- 妄想の種類は大きく3つ【被害妄想・誇大妄想・微小妄想】がある
- 妄想癖がもたらす病気に「パラノイア」がある
- 病気としての「妄想」の特徴は以下の3つ
- 妄想の内容が現実的ではない
- 妄想の内容に、病的に強い確信を持っている
- 周囲が論理的にその内容を本人に訂正させられない
いや~、自称「妄想好き」の私は、いろいろ調べながらヒヤヒヤしました。
「えっ、ワタシのはただの妄想だよね?病気じゃないよね…!?(汗)」って(笑)
妄想している時間というのは、楽しいモノ。
でも、それにドップリ浸からずに、妄想よりも現実のほうが楽しいって思えるくらい生活充実させていく努力も、日々大切なコトですね。
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