バラ

葬儀の時に、故人に贈る「供花」

キリスト教における供花の意味は、実は仏教の供花とは全然ちがうことをご存知ですか?

キリスト教と仏教はそもそもの考え方が違うので、葬儀で使われる供花についても意味などが変わってきます。

使える花も贈り方も、まるで違います!

 

今日は、

キリスト教葬儀の供花の意味や注意点

を街の花屋目線でサラリと解説!

 

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キリスト教の葬儀に飾る弔花の知識とスタイル

死

キリスト教の供花の、

仏教とは違う最大の特徴は、

供花は亡くなった人を華やかに飾るために使われるもの

であるということ。

 

仏教での供花は、

故人へのお悔やみの気持ちを込めて送られる場合がほとんどですが、キリスト教の供花にはそういった意味はないのです。

 

また、キリスト教の葬儀で使われる供花の種類は仏式で使えるお花の種類よりも多い!

仏式よりキリスト式の方が、葬儀式場がより華やかな印象です。

これも、【生花で故人を飾る】という意味に基づいたのものなんですね。

 

キリスト教の葬儀にはどんな花が使える?

ブーケ

キリスト教の葬儀では主に、

ユリ・カーネーション等の洋花

が多く使われます。

 

仏式では白い菊が主に使われますが、これは日本では「菊はとても格調高いモノ」とされているから。

菊は皇室の紋章に使われたり白菊の花は仏教の世界を連想させることから、仏式では多く取り入れられるんですね。

キリスト教では白い菊にそういった意味はないため、あまり使わない、というワケです。

 

ユリやカーネーションの他、

  • 淡い色のバラ
  • 胡蝶蘭やシンピジューム
  • 季節の花
  • 故人が好きだった花

など柔軟に使って良しと考えてOKです。

ただし、できるだけ白をメインに統一するよう心がけましょう。

 

仏教では、「バラはトゲがあるのでダメ」などNGなお花もありますが、

おおむね、キリスト教の供花についてNGなお花の心配はないと思って良いでしょう。

 

キリスト教の葬儀に花を贈る時の5つのマナーと注意点とは?

天使

日本の仏式葬儀では、

訃報を受け取ってすぐに、

葬儀が行われる葬儀社に連絡して供花をお供えしてもらうのが一般的。

ですが、

キリスト教の葬儀ではちょっと供花の贈り方が違います!

教会での葬儀ミサの場合は

<故人or喪主の自宅に贈る>

キリスト教の葬儀では、

基本的に供花は「バスケットフラワー(カゴに活けたアレンジメント)」故人の自宅or喪主の自宅に贈ります。

故人の枕辺に供えられた後、小ぶりなものは教会や斎場に持ち運ばれ祭壇に飾られます。

よほどの理由がない限りは、自宅に贈るのが無難です。

<教会に送りたいときは要確認>

教会に直接供花を贈りたい場合は、必ず神父や牧師に確認を取ること

故人の宗派や教会独自の決まりなどで、教会指定の花屋の供花でないと飾れない場合も多いのです。

教会に確認を取るのが難しいときは、無理に教会に贈らず故人の自宅に贈るのがベター。

<名札は付けない>

日本の仏式の葬儀では、供花に「〇〇一同」などの名札を付けるのが一般的。

ですが、キリスト教の葬儀では名札を付ける習慣はありません!

仏教の供花には【故人を弔う】という弔意が込められているため、誰からの弔意なのかを明確にする必要があります。

キリスト教ではそのような意味はなく、

【故人を綺麗に飾る】という意味しか持たないので、名札をつける必要がないのです。

供花と一緒にメッセージカードを贈る文化もありますが、供える時はカードも外して飾られます。

 

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<供花の相場>

スタンド型の供花なら、

1万5000円~3万円程度が相場

また、

バスケットフラワー(籠花)タイプだと、

1~2万円程度

で注文できます。

総じて、費用相場は2万円前後と考えておくと良いでしょう。

<花を贈るタイミング>

前述した通り、自宅に花を贈られた供花は遺族が教会などに持っていきます。

そのため、

少なくとも葬儀の前日までに贈る

のがベスト。

教会に直接贈る場合は、葬儀当日の午前中に届くように手配しましょう。

また基本的に、

【宅急便で供花を贈る】のは避けたほうが良いと考えましょう。

故人が亡くなられてから葬儀を終えるまで、遺族はとても忙しくしています。

宅急便が届くとダンボールの片づけなどで手を煩わせてしまったり、バタバタしていて開封そのものをしそびれることも。

お花をすぐ飾れる状態で届けてくれる、花屋さんに配達を依頼するのがベストですよ。

 

お供え花に添えるメッセージ例文

花

仏教の死生観では、人の死は【終わり】や【永遠の別れ】を意味しているため、

  • 「御愁傷様です」
  • 「ご冥福をお祈りします」
  • 「お悔やみを申し上げます」

などのお悔やみの言葉が使われます。

 

ですが!キリスト教では死に対する価値観がまた異なります。

キリスト教での死とは、

終わりではなく永遠の命を授かるもの

第2の人生の始まりでもあるのです。

いずれ天国で故人と再開すると信じられ、死は永遠の別れでもありません。

死は祝福であるという考え方が根底にあるので、仏式のお悔み言葉は不適切とういことを覚えておくべし!

 

メッセージを書く時は、

慰めの言葉を書くイメージを持つといいですね。

文例はコチラ。

  • 天に召された〇〇様が、安らかな眠りにつかれますよう、心から哀悼の意を表します。
  • ご生前に賜りましたご恩にあらためて感謝を申し上げます。
    〇〇様のご家族皆様の上に、イエス・キリストの深い慰めと励ましがありますようにお祈りいたします。
  • 〇〇様と出会えたことを神に感謝いたします。どうぞ安らかな旅立ちでありますよう、心よりお祈り申し上げます。

 

葬儀後日、自宅に訪問する時のマナー

祈り

遠方であったり急であったりして、葬儀当日に行けないことはよくあること。

その場合でも、葬儀後にご自宅を弔問することで故人の死を悼む気持ちを表せますよ。

 

葬儀のあとに弔問する場合の注意点は、

必ず遺族に都合のいい日を聞き、アポイントメントを取ってから伺うこと。

葬儀後、遺族は事務手続きや法要の準備などで慌ただしくしています。

事前の連絡をせず押し掛けると迷惑になることも。

 

弔問当日もお参りがすんで少し遺族と話したら、あまり長居せずに失礼するのがマナーですね。

弔問に訪れる際、御花料(お香典)や、お菓子や生花といったお供物を持参してもOKです。

 

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