最近、一児の母になった私。
ウン十年ぶりに、いろいろな絵本と向き合う日々を送っているワケなんですが…。
桃太郎、金太郎、と並ぶ有名なおとぎ話、
『浦島太郎』。
今日はちょっとコレをピックアップして記事にしてみましょうかね。
「海の底の竜宮城」「玉手箱の煙でおじいさんに」など、結構インパクトがあるあらすじですが、さてみなさん、
浦島太郎の教訓ってご存知?
ワタシ、実はわかってなかったんです(笑)
今日は、浦島太郎の
- あらすじや教訓
- 誰もしらない結末!?
…などなどをご紹介しましょう。
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浦島太郎のあらすじを再確認
むかしむかし、浦島太郎という漁師がいました。
浦島太郎が釣りをしていたところ、浜辺で子どもたちが亀をいじめているのを発見。
浦島太郎は亀を助け、海へ逃がしてやりました。
すると亀が、「助けていただいたお礼に竜宮城へ案内します。わたしの背中に乗ってください」
と浦島太郎に言うので、ついていくことに…。
竜宮城では、美しい乙姫さまに歓迎され、魚たちの踊りや素晴らしい御馳走のおもてなし。
毎日とても楽しく過ごしていました。
楽しい日々が続きましたが、浦島太郎はそろそろ地上に帰ろうと思い立ちます。
それを乙姫さまに伝えると、
乙姫さまは、「この箱は決して開けてはなりません」と言い、浦島太郎に玉手箱を渡しました。
玉手箱をもった浦島太郎が亀に連れられ、もとの浜辺に戻ると、
あたりの様子がすっかり変わっていて、知ってる人が一人もいなくなっていました。
浦島太郎は竜宮城のことを思い出し、乙姫さまが「開けてはいけない」と言った玉手箱を開けてしまいました。
すると、箱の中から白い煙がもくもくと出て、
浦島太郎はたちまち、白いひげを生やしたおじいさんになってしまいました。
これが、我々が幼いころに読んだ、誰もが知っているストーリーですね♪
あらすじを簡単に説明するならば、
「助けた亀に連れられて海の中の竜宮城に行ったら、この世の物とは思えぬ美しさで、美しい乙姫に接待をうけて、お土産に開けてはならない玉手箱をもらい、浜に戻ったら長い年月が経っていて、禁を破って玉手箱を開けると、中から白煙が上がって老人になった」
って感じですかね。
浦島太郎の教訓は?
「カメを助けて良いことをして、竜宮城で楽しい思いをした。」「開けるなと言われた玉手箱を開けてしまい、お爺さんになってしまった」
ポイントは、この2つの内容ですね。
良い事をするといい報いがくる。
しかし、
悪い事をすると悪い報いが来る。
という事を学べるおとぎ話です。
浦島太郎の常識が覆る!99%教わらなかったガチ裏物語とは?
何の話でもそうですが、物語というのは時代や治世者の都合によって解釈が変わるもの。
たとえば『桃太郎』が軍国主義の高揚のために利用されたっていうのは、有名な話でしょう。
浦島太郎の物語も、ひょっとしたら、こんな解釈ができるかもしれません。
逸脱した者の末路…戒めの物語?
昔々、海に囲まれている日本は、いろんな国から渡来人が来ていました。
この時代は国というものの概念が曖昧で、
別の土地に流れ着いて住み着いたリ、そこの土地の人と交流を持つのも珍しいことではなかったと思います。
しかし時代が過ぎて、
国という概念や治世者らしきものが現れてくると、海外への渡航はダメ・異民族との結婚はダメ…と制限をしはじめますよね。
という説があります。
いじめられている亀を助ける浦島太郎の善行は、束の間の楽しいことを浦島太郎に与えたのみで、
真実を知ることもなく、結果的に自分自身が不幸になることを招いただけとなってしまった…
なんとも不条理な結末を迎えているわけです。
これが、【共同体から逸脱した者の末路】という形で書かれたお話だったとしたら…?
妙に納得がいくんですよね。
浦島太郎の本名と出身地は?
室町時代に書かれた『御伽草子』が浦島太郎の物語の原型になっているといわれていますが、
そこには、
昔丹後の國に浦島といふもの侍りしに、
其の子に浦島太郎と申して、
年のよはひ二十四五の男ありけり。
とあります。
丹後の国と言えば、
「山陰道」と呼ばれる現在の京都府北部~兵庫県・鳥取県・島根県にあたる場所ですね。
なるほど、浦島太郎は西日本出身ということか…フムフム。
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竜宮城は結局なんなのか!
「竜宮城って結局なんだったの?いったいドコにあるの?」というギモンに関しては、いろいろな説がありますね~。
「竜宮城は神の世界」説
一般的によく言われるのは、
というヤツですね。
そのため、竜宮城でほんのちょっとの時間を過ごしただけのはずなのに地上に戻ってみたら長い年月が過ぎていた…というわけです。
玉手箱の中には実際に太郎が過ごした時間が詰まっていた。それを開けたので一気に白髪の老人となった、という説ですね。
「竜宮城は宇宙のどこかの惑星」説
これもよく聞く話で、
というストーリーです。
浦島太郎が年を取らなかった理由は、
相対性理論の「光速で移動すると時間の進み方が遅くなる」という原理で証明ができるんだとか…。
「異民族との国際結婚だったんじゃないか」説
浦島太郎が漁に出て、難破して漂流し、異民族が住む国に流れ着いたとしましょう。
というストーリー。
なるほど、「竜宮城は海の向こうの異国だった」と考えるのも、なかなか面白いですよね。
今の「浦島太郎」と昔の「浦島太郎」のあらすじの違いとは?
現代の私たちが知っている『浦島太郎』は、明治29年に巌谷小波(いわやさざなみ)氏が書いた、『日本昔噺』の中にある話が広まったもの。
それ以前にも浦島太郎のお話というのは、『日本書記』をはじめ、いろいろな文献に登場しています。
どれも話が違うので、機会があったら図書館などで全制覇してみるのも、おもしろいかもしれません。
今回はその1つ、
室町時代に書かれた『御伽草子』に出てくる浦島太郎の話をちょっと紹介しましょう。
というのも、
現代浦島太郎の話が【カメを助けた恩返し】のスタイルになったのは、御伽草子からなんだそう。
し、か、し。
現代浦島太郎と旧浦島太郎では、決定的に違う点があります。
というのも、
んですよね。
気になるでしょ?続きを紹介しましょう。
浦島太郎は玉手箱の煙で、おじいさんになってしまいました。
そのあと、ツルに姿を変えました。
「なぜツルの姿に!?」太郎は、頭が混乱するなか大空へと飛び立ちます。
そして、大空を飛びながら気づいたのです。
「そうか!竜宮城と地上では時間の流れが違うんだ。本来なら私はもう寿命なのだが、乙姫さまのおかげで“千年の命を持つツル”に生まれ変わって生き続けることができたのだ」
その後、浦島太郎のもとにカメに姿を変えた乙姫さまが現れ、ふたりは再会を果たします。
ふたりは夫婦として結ばれ、末永く幸せに暮らしたということです。
これが省略された結末。
いかがです?
浦島太郎がツルに、乙姫さまがカメに変身…
いや、まさかの展開ですよね。
しかも、二人は夫婦になって幸せに暮らすときたら、
このストーリーでは【約束を守らないと報いを受ける】の教訓が当てはまらないことになります。
巌谷小波(いわやさざなみ)氏は、この浦島太郎を子供向けの物語に書き直すとき、
ということで、あえて結末をカットしたそうですよ。
なるほど納得ナットク。
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