ウサギとカメ

誰もが知っている『ウサギとカメ』の物語。子供向け絵本で一度は手にしたことがあるでしょう。

さてこの童話、実は、

  • 絵本にはない続きがある
  • 別のストーリーがある

なぁんてことをご存知でしょうか?

 

今日は、定番のあらすじに加えて、

えッ知らなかった!?な、

物語の続きや教訓を解説していきましょう。

 

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『ウサギとカメ』のざっくりなあらすじとオモテの教訓

走る亀

誰もが知ってるウサギとカメの話。

まず、ざっくりしたあらすじはこんな感じ。

 

あるところに、足の速いウサギと、足の遅いカメがいました。

ウサギに「ノロマ」と馬鹿にされたカメは、山のふもとまでかけっこの勝負をすることを提案します。

ウサギは、「僕が負けるわけがない」と笑い、かけっこスタートと同時にグングン先へ進みます。

あっという間に引き離し、カメの姿が見えないところまでやって来ました。

「ほうら、やっぱり余裕で勝ちさ」と思ったウサギは、休憩がてら居眠りを始めます。

一方カメは、ウサギが居眠りをしている間に着実に歩みを進め……。

そしてウサギが目を覚ますと、そこにはすでにゴールをしているカメの姿があったのです。

 

この童話の教訓は、一般的には2つでしょう。

1.自分の能力を過信して油断をすると、勝てるはずの勝負も負けてしまう。

2.能力がなく成長が遅い人でも諦めず最後まで進めば、最終的に勝利することもできる。

ここまでは、みなさんご存じの通り!

 

『うさぎとかめ』の【続き】とは?

走るウサギ

「ウサギとカメ」の続きがあると知っている人は、チラホラいるかもしれませんね。

だいたいの人が知っているのは、このストーリーかな?

第1章

ウサギとカメでかけっこをすることになり、ウサギが油断し途中で昼寝をしたら、カメが追い抜き1位でゴールした。

という話の、この後の続きですね。

第2章

ウサギがもう一度かけっこ競争を申し込み、カメも「いいよ」と応じる。

2戦目は実力通りウサギが勝った。

しかし、

勝ったウサギの横でカメは笑っていた。

ウサギはカメに「なぜ負けたのに笑っているのか?」と聞いたら、

カメは「僕のタイムが、最初のかけっこよりも上がっていたから嬉しいんだ!」と答えた。

めでたしめでたし。

こういう話です。

カメ、意識高い系~!

 

この第2章まで読むと、

「敵は相手ではなくて自分自身である」

「負けることにも学びがある」

などの教訓も盛り込まれていると感じますね。

 

実はまだあります!ウサギとカメの別の第2章とは?

『ウサギとカメ』第2章~ウサギ編~

カメに負けたウサギは仲間のウサギに馬鹿にされ、恥さらしとしてウサギの村を追い出される。

そのころ、オオカミがウサギの村を狙っていた。

それを知った負けウサギは、オオカミを騙して岸壁に誘い出す事に成功する。

負けウサギはオオカミを蹴り、崖から突き落としてオオカミをやっつけた。

ウサギの村は負けウサギを英雄として温かく迎え入れ、負けウサギは村に戻ることができた。

めでたしめでたし。

『ウサギとカメ』第2章~カメ編~

勝利したカメは「やればなんでもできる!」という気持ちに目覚め、あらゆることに挑戦をはじめた。

ある日カメは、ワシに僕を掴んで空高くへ飛んで連れてってくれと頼んだ。

カメは、頑張れば空だって飛べると思ったのだ。

言われたとおりワシはカメを掴み、高い場所まで飛んでいき、そこでカメを離した。

カメは空を飛べると思っていたが、飛べるはずもなく地面に激突し砕け散ってしまった。

それ以来、カメを見たものはいないそうな…

 

いやあ、先に紹介した道徳的な第2章とは打って変わって衝撃的なラスト編ですね、こっちは!

 

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表の教訓に隠れた『うさぎとかめ』の本当の意味とは?

亀

足の速いウサギと足の遅いカメ。

ウサギが余裕だと思ってサボったら、その間に遅い足で休まず努力したカメがウサギを追い越し、最終的にカメが勝った…。

つまり、

能力が低くても、一生懸命に努力をすることで能力が高い人をも超えることができる。

これが最初にも書いた、

一般的なウサギとカメの教訓ですね。

もちろんコレも正解なんですが、ウサギとカメの童話は、もう一つの解釈もできます。

 

ポイントは【ウサギとカメが”どこを見て”走っているのか】ということ。

ウサギは競争相手であるカメだけに気を取られ、ゴールを全然見ていない

ゴールを見て、そこに辿りつくために走っているならば、ウサギは休まずにゴールを目指して努力するはずなんですよね。

しかし、ウサギが見ているのは自分の競争相手であるカメ

そのカメが走るのが遅いから、「まだ大丈夫」と思ってサボってしまうわけです。

 

一方カメは、ゴールを見て走っています。

ウサギが速いからといって焦ることなく、ウサギが寝たからといって自分のペースを変えることもなく、

“自分がゴールをするため”に努力をして走っているんです。

 

まとめると、

  • ウサギは他人を基準に生きていて
  • カメは自分の目標を基準に生きている

この【生き方の違い】がこの童話の解釈の本質ではないでしょうかね。

 

誰かがゆっくり走っているから余裕だとあぐらをかいたり、誰かが速いからと焦って自分を見失ったりしないこと。

他人を見て走って生きるのではなく、

カメのようにゴールを見据えて、ゆっくりでも周りのことは気にせずマイペースで頑張るべし。

こう捉えると、自分の人生に置き換えても、グッとくるものがありませんか?

 

ズバリ四文字熟語で表すなら!?

本

この物語はイソップ童話のひとつ。海外からやってきた童話なんです。

日本には室町時代の後期以降に伝えられたと言われていて、一般に知られるようになったのは明治時代に教科書に載ってから。

その明治時代頃のタイトルをご存知ですか?

当時は、現代の『ウサギとカメ』ではなかったんです。

 

なんとそのころの題名はズバリ!

『油断大敵』

でした。

 

まさに、その通りのお話というワケです。

ウサギとカメのお話を表すのに、これ以上ピッタリな四字熟語はないでしょうね。

 

うさぎとかめを子供向けに伝えるには?

ウサギさんとカメさんが、かけっこ競争をすることになりました。ところが、ウサギさんは油断してお昼寝をしてしまいます…

さて、かけっこはどっちが勝ったかな?

「カメさんは、速く走ることが苦手だけど、一生懸命頑張ったら一等賞になれたんだね。」

「ウサギさんはとても足が速いのに、負けるわけないと油断をしたからビリになってしまったんだね。」

そして、

“苦手だからってあきらめてしまわないこと”

“自分が得意なことを、苦手な誰かをバカにしたりしないこと”

を伝えてあげたいですね。

 

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