十字架

お悔やみの言葉といえば、

お葬式で「この度はご愁傷様です」と言ったり、弔電を送るなら「ご冥福をお祈り致します」と添えたり…っていうイメージですよね。

しかし、これは仏教のお葬式でのこと。

 

実はですね、キリスト教の葬儀の時は、コレ、全く違います!

 

【ご冥福を祈る=成仏を祈る】

という意味なのですが、

キリスト教ではそもそもこの【成仏する】という概念がない…

んですよね。

 

えっ!じゃあ〜、

キリスト教のお悔やみの言葉は、何て言えばいいの?

ハイ、今日はこれを紹介しますネ。

 

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キリスト教の死とは?

西洋のお墓

キリスト教での葬儀の場合は、

「お悔やみの言葉」は何が正解なのか…?

はい、答えから申し上げましょう。

キリスト教ではお悔やみの言葉が無い

のです。

これね、ちゃんとした理由を知るには、

キリスト教におけるについての考え方を理解する必要があります。

 

キリスト教では、

死は命の終わりを意味するものではない

という考え方をします。

むしろ、

「この世での生を終え、それまでの罪が赦されて、神様のいる天国で新しい生活を始める」

という、

【祝福されるべき事】と捉えているのです。

 

この世での生涯を卒業し、天国でセカンドライフを始める…死は、一般的に考えるような「不幸な事」ではない、明るく前向きなモノとされているんですね。

こういう考えであるため、

  • 「残念でしたね」
  • 「ご愁傷様です」

などの言葉は、

ちょっと違うゾというワケなのです。

 

キリスト教式葬儀のお悔やみ=慰めの言葉の例文まとめ!

修道女

とはいっても!

愛する家族やパートナーを失った遺族の悲しみは、どうしたって深いもの。

故人がクリスチャンであることを配慮した上で、キリスト教の考え方に基づきつつ、遺族の方の悲しみにも寄り添えるような…

お悔やみの言葉”をかけられたらベスト。

 

受付の時なら…
「ご案内いただき有難うございます」

など、参列させていただくお礼を、自然に声掛けしましょう。

弔電・手紙・メールには?
「安らかな眠りをお祈り申し上げます」

といった故人の安息を祈る言葉や、

  • 「神様の平安ありますように」
  • 「〇〇(故人の方の名前)様の魂の平安をお祈りします」

といった、

神様による平安を祈る文言を添えましょう。

自宅訪問する時は?
  • 「お知らせいただきありがとうございました」
  • 「安らかに眠られますようお祈りいたします」

といった、

遺族の方の心情に配慮した言葉がベストです。

 

キリスト教の中でも「カトリック」だけはちょっと違う!?

キリスト教においては、

しばしば「カトリックは厳格、プロテスタントは柔軟」と言われます。

 

         し か し!

実は、カトリック教会というのは…

他宗教を「否定しない」・「尊重する」と公式に宣言をしている

のです。

この面については、プロテスタントより寛容で開放的とも言えますね。

宗教の違いや祈る方法はさして重要ではない、一番大事なのは「心」である

というのがカトリックの考え方。

 

カトリック葬儀に参列した際、

遺族に「ご冥福をお祈りします」と仏式の挨拶をしてしまったとしても、

カトリックは「冥福=本来は死後の幸福を祈るという言葉である」という事を理解して捉えますし、何より「故人を想う心」をありがたく受け入れてくれます。

 

カトリックは、

形式にこだわらない柔軟な対応ができる宗派

葬儀への参列は難しく考えずに、故人との出会いに感謝する気持ちで臨むのがベストです。

 

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神道式の葬儀の慰めの言葉も知っておこう!

お祓い棒

神道も、少し仏教とは違います。

故人の魂は、

「50日祭(=仏教の四十九日のようなもの)をもって家の守り神となる」

と言う考え方が特徴です。

神式の葬儀では、故人の体から霊を移す『神霊祭』(みたまさい)と呼ばれる儀式を行います。

お悔やみの言葉も仏式とは違うので、こちらも覚えておきましょうネ。

 

受付の時は…
  • 「お悔やみ申し上げます」
  • 「拝礼させていただきます」

などがいいでしょう。

ポイントは、神道でも「冥福」という言葉は使わないコト。「冥福」「供養」「成仏」などは仏教用語です。

弔電・手紙・メールには?
  • 「御霊(みたま)安らかに祈ります」
  • 「御霊のご平安をお祈り致します」
  • 「御霊様(みたまさま)安らかにしずまりませと、お祈りします」

などの言葉を添えましょう。

自宅訪問する時は?
  • 「お力落としのないように」
  • 「お悔やみ申し上げます」

といった、

遺族の方の心情に配慮した言葉を伝えましょう。

 

神道・キリスト教の葬儀での「禁句」に注意!

先にも出てきましたが、

  • 成仏
  • 供養
  • 冥福
  • 往生

 

これら全て仏教用語。キリスト教や神道では忌み言葉となるので注意が必要です。

また、

葬儀全般で避けられるべき「重ね言葉」と呼ばれるものもあります。

  • 重ね重ね
  • いよいよ
  • 度々
  • ますます
  • またまた

などの言葉は、

お葬式では避けたほうがベターです。

 

仏式葬儀のお悔やみの言葉も確認しよう!

お坊さん

受付の時は…
  • 「お悔やみ申し上げます」 
  • 「この度はご愁傷様でした」 
  • 「ご冥福をお祈りします」 

など短く簡潔にまとめた言葉が適切です。

弔電・手紙・メールには?
  • 「〇〇様のご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます」
  • 「心よりご冥福をお祈り申し上げます」

などの言葉を添えましょう。

自宅訪問する時は?
  • 「この度は誠にご愁傷様でございます」
  • 「ご看病のお疲れが一度に出る時ですから、どうかご自愛くださいませ」
  • 「大変お辛いでしょうが、お力落としされません様に」

といった、

遺族の方の心情に配慮した言葉を伝えましょう。

 

仏式葬儀での禁句もあるぞ!

仏教での葬儀でも、

先に紹介した重ね言葉NGです!

さらに、仏教での忌み言葉には…

  • 浮かばれぬ
  • 浮かばれない
  • 迷う

などがあります。

仏教では、故人が極楽浄土へと成仏することを願って供養します。

そのため、“成仏ができない”と連想させるような言葉がダメ。浮かばれない、迷うなどの単語は忌み言葉として扱われるんですね。

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