7つの大罪というとどこか名前がカッコイイ?的なところもあって、映画や漫画、アニメなど様々な作品に用いられています。
最近では、その名の通りの『七つの大罪』というマンガが今人気です。(私も好きダ)
その影響で気になって調べたところ、
キリストの「7つの大罪」がモチーフなってるみたいですね。
ゲームやアニメが好きな人の中には、
悪魔そのものの名前が敵役として出現してきているので知っているのではないかと思います。
今回は元祖「7つの大罪」の罪と悪魔の詳細と
この世のいろんな罪についてガッツリまとめてみたので、ぜひ最後まで楽しんでいってくださいね!
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中二病全開!7つの大罪と7人の悪魔
元々はエジプトのキリスト教修道士であるポントスのエヴァグリオスによって作られた、
『八つの枢要罪』(すうようざい)が最初で
- 「暴食」(ぼうしょく)
- 「色欲」(しきよく)
- 「強欲」(ごうよく)
- 「憂鬱」(ゆううつ)
- 「憤怒」(ふんぬ)
- 「怠惰」(たいだ)
- 「虚飾」(きょしょく)
- 「傲慢」(ごうまん)
の8つでした。
そして6世紀後半のキリスト教の教皇グレゴリウス1世が7つの大罪に変更し、今の順序になりました。
「虚飾」は「傲慢」に含まれるとされ「怠惰」と「憂鬱」は一つになった代わりに、
「嫉妬」(しっと)が追加されました。
グレゴリウスは7つの大罪を
「人間を罪へと導く可能性がある7つの欲望や感情のこと」
と言っています。
しかし、勘違いしてはいけない事が1つ!
7つの大罪というのは聖書には記されていないということです。
以上を踏まえたうえで7つの大罪と関係する悪魔をみていきましょう。
「ルシファー」
傲慢/pride〜高ぶって人をあなどり見下すこと〜
「レヴァイアタン」
嫉妬/envy〜妬きもちや、恨み妬(ねた)むこと〜
「サタン」
憤怒/ wrath〜掴みかからんばかりの形相で激しく怒ること〜
「ベルフェゴール」
怠惰/sloth〜すべきことを怠けてダラしない性質や様子〜
「マモン」
強欲/greed〜悪どいほど欲が張っていること〜
「ベルゼバブ」
暴食/gluttony〜度を過ごしてむやみに食べること〜
「アスモデウス」
色欲/ lust〜性的な欲望と物欲的な欲望。色情と利欲〜
これを唱えたグレゴリウス1世は大聖グレゴリウスとも呼ばれ、典礼の整備や教会改革もした偉大な教父の一人です。
ただ、教会も少しずつ時代が進んでいくうちに、女に金に権力に汚くなっていくんですよねえ……。
これは昔も今もどの宗教でも当てはまるんで仕方のないことですが。
さて次はみんな大好きな悪魔についてもっと詳しく説明していきますよー!
名高い7大悪魔の特徴と由来
今から紹介するのは、なんだかんだいろいろな映画や小説などのエンターテイメント作品にも出ているので、全部は知らなくても、何種類かは知っているのがいると思います。
★ルシファー★
ラテン語で「明けの明星」と呼ばれ、12枚の翼を持ち、美しい大天使。
神の右腕で、全天使の首領で最も美しかったといわれています。
★レヴィアタン★
元来「曲がりくねった蛇」という意味で、海または水を司る怪物です。
元々は堕天使(だてんし)ではなく、古来より海に生息する巨大な怪物としてほかの堕天使たちとは異なる存在のため、どんな悪魔祓(ばら)いも効かないとされています。
レヴァイアタンは大ウソつきで、人にとりつくこともでき、特に女性にとりつきやすく追い払うのは非常に難しいとされています。
★サタン★
「敵」「反対すること」「神を訴える者」という意味をもっています。
旧約聖書ではサタンという意味は「敵対者」という意味でした。
12枚の翼をもった美しい大天使長でしたが神に反逆し、自分に賛同する天使たちを集めて、大天使ミカエル率いる天使たちと戦います。
しかし敗北し、地獄に落とされてしまいます。
★ベルフェゴール★
「怠惰」を象徴する悪魔で、姿は角のある犬や馬のようだと言われています。
また、疫病をもたらし24000人もの人々の命を奪ったとされています。
女性に対し不信感を持っているせいか、女性の心に性的で不道徳な心をもたらすとされています。
ある時、人間界にやってきたとき人間の結婚生活を覗(のぞ)き見た結果、「幸せな結婚というものはない」と結論を出した。
★マモン★
キリスト教の7つの大罪では「強欲」を司っています。
天使であったころから、金銀財宝を愛しすぎていたため「他に比類なき」とまで言われるほどでした。
人間に対しても誘惑し自らと同じように強欲にさせていました。
結果、自身の強欲のせいもあって地獄に落とされますが、地獄でも他の堕天使たちを指揮し金銀財宝の採掘をしていた。
★ベルゼバブ★
別名「蝿(ハエ)の王」ともいわれるベルゼバブは、「暴食」を象徴する悪魔です。
本来は嵐と雨の神として豊穣(ほうじょう)の神として敬われていたが、異教徒に取り込まれ、「蝿の王」という汚名になってしまいました。
地獄ではサタンに次いで罪深く、実力はサタンを上回るといわれています。
★アスモデウス★
7つの大罪の1つ「色欲」を司る悪魔。悪魔になる前は、智天使だったといわれています。
牛や人、羊の頭とガチョウの足、毒蛇の尻尾、手には軍旗と槍をもっています。
地獄の竜に乗り口から火を噴く姿だと言われています。
しかし姿を見ても恐れずに敬意を払ったりしてくれれば、指輪やガチョウの肉をくれたり、幾何学や天文学の秘術を教えてくれます。
ルシファーとかサタンとかは、どこかカッコよさ?みたいのが漂っているような気がします。
マモンとかベルフェゴールはなんですか!?
マモンの強欲さは悪魔だし100歩ゆずって納得するとしましょう。
しかし!
ベルフェゴールの覗きが好きって!人間の結婚生活にダメだし(笑)ほっとけ!
なんか悪魔ぽくねーなぁ。
イヤ、疫病で24000人殺してるから大悪魔なんでしょうが……。
でもなんというか、
悪魔のほうが人間味?悪魔味?というのがあるような気がします。
食欲も性欲も物欲も何もなく、正義がすべて正しいとか、清貧が良いなんて戯言を言うより、
何か強くに執着する何かがあったほうが良いのかな?そんな風に思いました。
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【天使たちが堕天使となった理由】
そもそも悪魔とは神に対して反逆を起こしたものたちのことで、堕天使ともいわれています。
なら、どうして神に対して反乱を起こしたか?という疑問が残ります。
2つほど理由があると言われていますよ。
〜1つ目の理由〜
「神が作った人間に従え」との命令に反発をしたのがキッカケで、全天使の3分の1を率いて反乱を起こしました。
しかし、戦いに敗れ地獄に落とされてしまった。
〜2つ目の理由〜
最高の力と地位、神からの寵愛(ちょうあい)=(特別に可愛がられるコト)を受けていたため、
自分が神になれると勘違いをして、神に対し反乱を起こしたという説。
現代版の『七つの大罪』
2008年3月ローマ法王庁は、
バチカンの公式新聞「オッセルヴァトーレ・ロマーノ」に今までの7つの大罪はやや個人主義的な側面があったため、
これまでとは違う種類の大罪もあるということを信者たちに伝え、理解させるため新たに7つの大罪を発表しました。
- 遺伝子改造
- 人体実験
- 環境汚染
- 社会的不公平
- 貧困
- 過度の裕福さ
- 麻薬中毒
以上の7つです。
おそらく大罪という大仰な名前をつけても牽制をするくらいの力しかないのではないでしょうか。
現実問題どの問題も100%解決することはできないでしょうし。
ガンディーの『社会的大罪』
非暴力、不服従を提唱しインドの独立の父ともいわれたマハトマ・ガンジーは、
1925年10月22日雑誌「Young India」にて『7つの社会的大罪』を発表しました。
- 理念なき政治
- 労働なき富
- 良心なき快楽
- 人格なき学識
- 道徳なき商業
- 人間性なき化学
- 献身なき振興
この7つの社会的罪はガンディーの慰霊碑(いれいひ)の外壁にも書かれてあります。
個人的には労働なき富以外はすべて賛成です!
『七つの美徳』が存在!悪魔に相対する天使?
七つの美徳とは、七元得(しちげんとく)ともいわれ、それぞれ対応する天使がいます。
七つの美徳は、古代ギリシアの「知恵」「勇気」「節制」「正義」の4つの枢要徳(すうようとく)に、「新約聖書」のパウロの手紙に見られる「信仰」「希望」「愛」の3つ対神徳(たいしんとく)を加えたもので、
最も古く有名なのがカトリックの教義です。
※七つの大罪とは由来も違うので対応関係もありません。
七つの美徳と対応天使をまとめたのがコチラ♪
【3つの対神徳】
新約聖書のコリント書に由来するもので「3つの対神徳」「神学的3美徳」「キリスト教的3徳目」等ともいいます。
- 博愛(慈善/慈愛):アナエルorハニエル
- 希望:ミカエル
- 信仰:ザドキエル/ザカリエル
【4つの枢要徳】
古代ギリシアのプラトンに由来するもので「4つの首徳」「4つの自然徳」ともいいます。
- 知恵(思慮分別/知識):ラファエル
- 正義(公正):サマエルorハマエル
- 堅固(勇気/不屈/忍耐/自制):オフィエルorザフキエル
- 節制:ガブリエル
『仏教の大罪』の十悪
仏教ではしてはいけない悪行があります。
これを「十悪」といい、大きく分けて身の三悪・口の四悪・意の三悪に分けられます。
普段の生活を見つめ直すイイ機会です。ではご一緒にみていきましょう!
【身の三悪】
- 殺生(せっしょう)〜無意味に他人や衆人の命を奪うこと〜
- 偸盗(ちゅうとう)〜盗みを働くこと〜
- 邪淫(じゃいん)〜不埒(ふらち)な異性交遊のこと〜
【口の四悪】
- 妄語(もうご)〜嘘をつくこと〜
- 綺語(きご)〜キレイごとを言ってごまかすこと〜
- 両舌(りょうぜつ)〜二枚舌を使うこと〜
- 悪口(あっく)〜他人の悪口を言うこと〜
【意の三悪】
- 貪欲(どんよく)〜欲深いこと〜
- 瞋恚(しんに)〜すぐ怒ること〜
- 愚痴(ぐち)〜恨んだり妬んだりすること〜
殺生と偸盗、意外は守れていないなあ…。
あなたはこの中でいくつの悪を守れていますか?(笑)
五逆罪という極悪罪も存在!
五逆罪とは、人倫や仏道に逆らう5種類の極悪罪で犯せば無間地獄(むけんじごく)に堕ちるとされ、五無間業(ごむけんごう)とも言われています。
無間地獄=地獄の中でイチバン恐ろしい地獄が八番目の「無間(むげん)地獄」
五無間業=無間地獄と同じ意味です。
かなりヤバいワードが出てきそうな予感がします(汗)これでーす!
【五逆罪】
- 殺母(せつも)〜母を殺すこと〜
- 殺父(せっぷ)〜父を殺すこと〜
- 殺阿羅漢(さつあらかん)〜阿羅漢(僧侶)を殺すこと〜
- 出仏身血(しゅつぶっしんけつ)〜仏の身体を傷つけて出血させること〜
- 破和合僧(はわごうそう)〜教団の和合一致を破壊し分裂させること〜
殺してばっか(笑)それだけは昔も今も変わらず罪が重いみたいですね〜。
誹謗正法とは?
誹謗正法(ひぼうしょうぼう)とは、仏教の正しい教えを借りる言動や物品の所持等を言います。
これは5つあるみたい。
- 誹(ひ)・謗(ぼう)=他人の悪口を言う
- 貶(けな)す=欠点をついて悪口を言う
- 腐(くさ)らす=嫌気がさすようにする
- 非難(ひなん)する=相手の欠点を責める
- 罵(ののし)る=大声で怒る・叱る
これらは成仏していない正法となります。
最後に
宗教とは「少し厳しいくらいの戒律があったほうが1つになれる」というのを聞いたことあります。
当然、法律で禁止されているようなことをしてはいけないのは当然ですが、
その他の貪欲や瞋恚や愚痴などの意の三悪や口の四悪などを少しでも控えるようにすれば、
仏の加護がある!かもしれませんね。
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