刺すような太陽の光が眩しい真夏の昼、室内から外に出た瞬間に「ハクション!!」
と大きなクシャミをする友人。
「こんなに暑いのに、風邪?」
と聞く私に、友人はビックリすることを言いました。
「イヤ、太陽を見るとクシャミが出るんだよなぁ〜」
…… ヘ !? なにそれ!?
どんな冗談かと思ったのですが、コレ本当。
調べてみてわかりましたが、
太陽の光でくしゃみが出るという人が、一定数いるんです。
この不思議現象について、今回は、
- そもそも、くしゃみって何だ?
- アナタのそれ、「光くしゃみ反射」です!
- 出る人・出ない人、どっちが多い?
- アレルギーなの?病院に行けば治る?
- 光くしゃみ反射は「遺伝」する!?
- 欧米では、ちょっと面白い呼び名です。
- くしゃみを止める方法を覚えておこう
というメニューでまとめますよ。さ、見ていきましょう!
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そもそも、「くしゃみ」って何だ?
くしゃみとは、
「鼻の中に入り込んだ異物を、鼻水ごと激しく鼻息で吹き飛ばす反射」のこと。
鼻の中の粘膜は、なにかしら異物の刺激を感じると、「ヒスタミン」という物質を出し、これによって鼻水が分泌されます。
その情報が、脳の【感覚中枢】から【くしゃみ中枢】へと伝えられると、
身体は「くしゃみをしなくては!」となる……というメカニズムなんですね。
人間の体ってホントによくできてますね♪
アナタのそれ、『光くしゃみ反射』です!
『光くしゃみ反射』とは、
光の刺激を受けることで反射的にくしゃみが出る現象。
部屋の中から晴天下の屋外にでたときや、空を見て太陽の光が直接目に入ったときなど、
「まぶしい!」と感じるときに、くしゃみが出るんです。
あなたが何度も経験した【太陽を見るとくしゃみが出る】という不思議な現象の名前がまさにコレです!
私はくしゃみは出ないですが、クラっとした経験ならよくあります。(記事を書いてるとあまり外に出ないので…笑)
出る人・出ない人、どっちが多い?
光くしゃみ反射が起こる割合は、日本人では4人に1人という結果が出ていますよ。
25%の人にこの症状が出るという事です。
この割合の中には、
「たまにしか起こらない」人や「若いころは起きていたけど今は起こらない」という人も含んでいるので、
日常的に発生する人はおよそ10%程度、と言えるでしょう。
このデータから考えると、あなたはカナリ少数派の1人ということですね〜
次はこの『光くしゃみ反射』のメカニズムと人体との関係について詳しく解説していきますよ。
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アレルギーなの?病院に行けば治る?
光くしゃみ反射は、アレルギーなどの「免疫反応に由来する物」ではありません!
神経を流れる信号による、正常な反射の一種です。
しかし、なぜこういう症状が出るか、という医学的な原因については、はっきりとしたことは分かっていないようです。
一説としては、【瞳孔の調整をつかさどる部分】と【鼻水を分泌させる神経】との関係が有力視されています。
動物の目は、光の刺激を受けると反射が起こり、瞳の直径を絞って入る光の量を少なくします。
このとき、脳の【EW核】という部分が信号を受け取って反射を行わせるのですが、
ということが明らかになっているんです。
鼻水が分泌されると、鼻をムズムズさせる情報が脳の【くしゃみ中枢】に到達して、くしゃみへとつながる、というワケです。
光くしゃみ反射は「遺伝」する!?
光くしゃみ反射が出る・出ないの違いは遺伝子にあります。
特定の遺伝子を持っている人にしか、光くしゃみ反射は起こらないんです。
また、光くしゃみ反射をもつ人の中でも、
- 太陽光が直接目に入った時のような、強烈な光だけに反射を起こす人
- 室内の照明などの弱い光でもくしゃみが出る人
など、「どれぐらいの光の強さでくしゃみが出るか」には個人差があります。
遺伝子という事は、もしかして……?
察しのいいアナタ!そうです。
光くしゃみ反射は遺伝するんです!
しかも、優性遺伝子によって子孫に伝えられるので、子供には高い確率で光くしゃみ反射が遺伝することになります。
優性遺伝子とは…
両親から受け継いだ2組の遺伝子のうち、より特徴が出やすい遺伝子のこと。
例えば、とってもカンタンに言えば、
- まぶた→二重が優性、一重が劣性
- パパが二重まぶた、ママが一重まぶたの時、子供は二重まぶたになりやすい
- 髪の毛→くせ毛が優性、直毛が劣性
- パパがストレートヘア、ママがくせ毛の時、子供はくせ毛になりやすい
という感じですね。
そういえば前述の、光くしゃみ反射を持つ私の友人も、「おかんも太陽見てクシャミしてたから、当たり前だと思ってた」と言っていました。
母親からの遺伝だったわけですね~。
欧米では、ちょっと面白い呼び名です。
アメリカではこの光くしゃみ反射を、
『アチュー症候群』と呼んでいます。
日本ではくしゃみを、「ハクション!」と表現するでしょ?
これがアメリカでは、「アチュー!」と聞こえるんだそうです(謎)
欧米ではこの「光くしゃみ反射」は、日本人よりも起こりにくいみたいです。
欧米人は、ブルーやグリーンなど、薄い瞳の色の人が多いですよね。
そのせいで「まぶしい!」と感じるほど、長く光を直視できないんです。
それに比べて日本人の瞳は、光を吸収しやすい【黒色】。
欧米人に比べれば多少長く日光を見ていられるため、光くしゃみ反射の起こる確率も高い、というコトなんですね。
っていう事は、悟空やベジータは通常時(目が黒)ならクシャミをする確率が高く、スーパーサイヤ人(目が緑)の時は確率がカナリ低い、という理論になりますね!
あとは遺伝の問題かなぁ?(笑)
くしゃみ対策と緊急時の裏ワザを覚えておこう!
「くしゃみが出るだけだし…」と、安易に考えるなかれ!
直接的ではありませんが、
くしゃみでも身に危険を及ぼすシーンはあるのです。
例えば、車を運転中にトンネルから出たとき、「まぶしい!」と思ったことのある人は多いでしょう。
いきなりクリリンが現れて『太陽拳』を放つ可能性もありますからね!
このときに必ず「くしゃみが出る」となれば、事故につながる危険性がグンと高まります。
光くしゃみ反射をもつ人は、サングラスを使用するなどの対策をしておくと、安心ですね。
「どのくらいの光でくしゃみが出るか」ということを把握しておくのも大切です。
もうひとつ、私のオススメの、クシャミを止める方法を伝授しましょう。
「カトちゃんペ」という、
加藤茶さんの有名なギャグのポーズ…知っていますか?
これだけ!で、いまにも出る~!というムズムズクシャミが、スッと止まるんですよ。
会議中とか、シーンとした映画館とか、
「今クシャミは困る~!でも出そう~!」という時、私はコレでムズムズを沈めています。
人前ではちょっと恥ずかしい格好なので、鼻をかくフリでさりげなくするのがコツ♪(笑)
まとめ
- くしゃみは、「鼻の中に入り込んだ異物を、鼻水ごと激しく鼻息で吹き飛ばす反射」である。
- 光くしゃみ反射とは、光の刺激を受けることで反射的にくしゃみが出る現象。
- 日本人では4人に1人の割合で、光くしゃみ反射が起こる。
- アレルギーではなく、医学的な原因ははっきりと分かっていない。
- 光くしゃみ反射は優性遺伝子なので、子供に遺伝する確率が高い。
- アメリカでは「アチュー症候群」と言う。
- サングラスを常備したり、指で鼻の下を触ってくしゃみをとめよう。
だいたい、クシャミ自体が突発的におこる厄介なヤツですが、不意に眩しいときにもクシャミが出るなんて、なんとも不思議。
しかし私の友人いわく、
「あ~クシャミが出そうで出ねぇ~!って時は、太陽見れば一発だから便利やで♪」だそうです(笑)ポジティブ!!!
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