1つのたこやき

みなさん、大阪へ行ったことがありますか?

大阪にはじめて行ったとき、「とりあえず」何を、食べましたか?

もしくは、これからいつか大阪へ旅行する方。「とにもかくにも」何を食べてみたいですか?

 

多くの人が、「たこ焼き!」って、言うのではないでしょうか。

ボリューム的にも、お値段的にも、とっても気軽に食べられて、それでいて、旅先の「ご当地感」をたっぷり味わえる、メッチャお得な大阪のソウルフード。

 

昔むかしから続く歴史ある大阪の「粉モン文化」

その中のキング・オブ・粉モン。

 

たこ焼き】の由来と歴史に迫ります!

 

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大阪人のソウルあり!大阪のたこ焼きってどんなモノ?

タコ焼き器

たこ焼き」は、小麦粉を水で溶いた生地に、ブツ切りにしたタコを入れ、半円型のくぼみがついた鉄板で、ゴルフボールくらいの大きさに焼き上げて食べる、粉モノ料理。

 

大阪のソウルフードのひとつで、いまでは全国各地に普及していますが、やはり大阪で食べるのがいちばんウマく、いちばん安い!というのは、大阪出身者なら誰でも一度は思うところ。

 

大阪人は、一家に一台たこ焼きがある

というのは、今や有名なご当地あるあるかもしれません。

 

大阪で食べる「たこ焼き」は、

  1. 大きいタコが入っていること
  2. 噛むと熱々の生地がトロリとこぼれ出すようなミディアムレアの状態で仕上がっていること
  3. 値段が安いこと
  4. 作りおきなどもってのほか、出来立てのものを提供されること

などが、とても重要視されます。

 

とくに、大阪以外では「値段が高い」「作りおきの冷めたものを売っている」などの点で、

大阪の人間がゲンナリすることが多いよう。

 

さて、そんな大阪名物、大阪人こだわりの「たこ焼き」。

そのルーツを探ると、かなり古くからの、歴史ある食べ物であることがわかります。

 

まず、「粉モノ」としては、

千利休が催す茶会の席などで出された「麩の焼(ふのやき)」江戸時代から明治にかけて生まれた「もんじゃ焼き」や大正時代に庶民のオヤツとして浸透した「一銭洋食(いっせんようしょく)」…などなど。

 

そんな粉モノたちの中で、「たこ焼き」が今の姿で定着するまでには、

どうやら3つの前身の姿があったようなのです。

 

たこ焼きの前身!兵庫県の「明石焼き」

ぶつぎりのたこ

まず一つめのルーツが、「明石焼き」。

その名のとおり、兵庫県明石市を中心にした郷土料理。

現地では玉子焼き」の名称で親しまれています。

 

明石焼きは、卵とダシ、小麦粉でんぷんの粉、そして小麦粉を混ぜた生地に、タコを入れて丸く焼いたもので、フワッフワの食感が特徴。

ソースなどをかけるのではなく、

お椀に入ったダシ汁にひたして食べます。

 

明石焼きが一般的に食べられるようになったのは江戸時代とも明治時代とも言われますが、今なお人気を持ち続ける、独自の立ち位置を占める粉モノといえますね。

 

そう!「タコ」の入った「丸い焼き物」…。

この、中に入っている「タコ」が、

大阪のたこ焼き発祥の大きなカギになるんです。

 

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「ちょぼ焼き」も、たこ焼きのルーツ?

こちらが元祖ちょぼ焼きです!

絶対ウマいだろー(笑)ぜひご覧ください♪

大正時代になると

ちょぼ焼き」というものが出てきます。

水で溶いた小麦粉を、半円型のくぼみのある銅板に流し入れ、紅ショウガやコンニャク、ジャコエビなどを入れて丸いカタチに焼いたもの。

(焼きながら、好みによって醤油をかけたりしたようです)

 

現在のたこ焼きの祖先とも言われる

「ちょぼ焼き」は、子供向けのおやつとして祭りや縁日などの屋台で売られていました。

やきやき」などとも呼ばれ、とくに女の子に人気があったそう。

 

戦前までは家庭でもおやつとして焼かれるなど、手頃さとおいしさで子供たちに人気の商品だったようです。

 

たこ焼きの一歩手前!大阪で生まれた「ラヂオ焼き」

ラジオ焼き

大正時代をもう少し進むと、「ラヂオ焼き」が登場します。

 

ラジオ焼きは「ちょぼ焼き」より少し大きめ。

小麦粉を味つけしたダシで溶き、肉やスジ肉を入れて焼くようになったそうです。

 

ちなみに、「ラヂオ焼き」という名前は

明治~大正時代にハイカラで高級品の象徴だった

「ラジオ」から名づけられたよう。

 

そして、昭和10年。元祖ラヂオ焼きの店、大阪西成の「会津屋」(昭和8年創業)で、ラヂオ焼きを食べたお客さんがこんなことをつぶやきます。

「大阪では肉かいな。明石ではタコを入れとるで」

会津屋の初代店主はすぐさま、タコを入れることにチャレンジ。

 

そして「たこ焼き」と命名して売り出したのです。

これが、大阪のたこ焼きの誕生物語。

 

何もつけないで、そのままつまんで食べていたたこ焼きですが、第二次世界大戦後、食糧不足となった時代に、小麦粉の量を減らして、ダシ(水)を多くしてたこ焼きを作りました。

 

そのころに「一銭洋食」をヒントにして、たこ焼きにソースを塗ることが考案され、現代によく知られる、「ソースがたっぷり塗られたたこ焼き」が受け継がれていくことになります。

今はソース以外も!最近のトレンドは「サッパリ系」?

三つのたこやき

もちろん、ド定番!と言えるのは、

ソースたっぷりにマヨネーズ、そしてカツオブシと青のりをふんだんにトッピングしたたこ焼き。

 

しかし、ここ数年は各たこ焼き店が競い合うように、色々な味や変化球を売り出してきています。

変わり種としては、「チーズ乗せ」「明太子マヨ」なんていうのもチラホラ見かけますが…

最近、ソースに続く定番化をしはじめているのが【サッパリ系】のたこ焼きですね。

 

大阪ではどこに行っても見かけるようになったのが

「おろしポン酢たこ焼き」「ネギポン酢たこ焼き」などの、ポン酢味!

これが、かなりサッパリ美味しくて、何個でもペロリと食べられちゃう恐ろしさ。

 

また、このポン酢系に続くものが、

「塩で食べるたこ焼き」「ダシをかけて食べるたこ焼き」「素地のまま、なにもかけずに食べるたこ焼き」など。

 

今までの、ソースこってり!

のイメージとを行く、さっぱりと女性にも食べやすいたこ焼きが、どこのお店でもかなり人気のようですね。

 

2種の味を選べるハーフ&ハーフを販売している店舗も多いので、とりあえず迷ったら「定番こってりソース」と「流行りのサッパリ系」を半分ずつ食べてみるのがオススメです。

 

まとめ

  1. 大阪人のソウルフード!大阪のたこ焼きはコダワリと歴史あり
  2. たこ焼きのルーツ1つ目は、兵庫県の「明石焼き」
  3. たこ焼きのルーツ2つ目!屋台で人気のオヤツ「ちょぼ焼き」
  4. たこ焼きの一歩手前!ルーツ3つ目は、大阪生まれの「ラヂオ焼き」
  5. 今はソースだけじゃない!最近のトレンドは「サッパリ系」

 

アツアツ、ホフ、ホフ!と一口で食べれちゃう、あんなちっちゃな「たこ焼き」の中に詰まった、長い歴史!

いろんなルーツが重なり合って、今の美味しさが出来上がったんですね。

身近なものでありながら、由来を紐解くと奥深い…。

 

こんな歴史を知っていれば、今度食べる時には、

いつものたこ焼きも、味わいがぐっと増すかもしれません。

 

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