はてなと空

文章で「もの」と書くときに、

  • ひらがなで「もの
  • カタカナで「モノ
  • 漢字で  「

と書く場合がありますよね。

どうしてこのように書き分けるのか疑問に思ったことはありませんか?

 

私も、「なんでここはひらがなでこっちは漢字なんだろう…」と思ったことが何度もあります。

文章を書いてても悩むことがありましたが、

「物」と書くとき、なんとなく漢字が続いてしまっていて読みにくいなというときにだけ、ひらがなで書くことにしていました…。

 

実は、この書き分けには

ちゃんとした理由があったのです!

 

今回は、【3つの「もの」の正しい使い方】についてまとめてみました。

一緒にマスターしていきましょうね!

それでは、まず「物」という字にはどのような意味があるのかについて見ていきましょう。

 

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もの[物]は、国語辞典によると…

考える男の子

国語辞典で調べてみました。

もの[物]

空間に位置を占め、形をもち、実際に見たり触れたりできる対象。

[名]

①物体・物質・品物・物品ひいては生物まで、具体的存在物を広くとらえていう。

②具体的な存在から離れて、物事や事物を広くとらえていう。

考え・知識・言葉や、その他の事柄など、はっきりとはとらえ難いが、確かに意識の対象となる存在。

③、④…とまだまだ意味はありますが、最初にこのように出てきます。

 

「物」にこんなに意味があったなんて知っていました?

正直、私は知らなかったです(笑)今まで辞書でこの言葉を調べたこともなかったです…。

 

さて、「物」の意味を理解したうえで、正しい使い方を見ていきましょう!

 

3つの「もの」の正しい使い方

おじいちゃんと孫

「物」… 普通名詞として目に見える物質の場合に使う。

 <例文>

  • 目に見える物には重さがある。
  • 部屋に物があふれている。
  • 物には形と色がある。

目に見える物質を表すときに漢字で書くんですね。

国語辞典でいうと①の意味の場合は、漢字で書くというわけです。

 

これは分かりやすいんじゃないかな。「物」という字のイメージ通りだなと思います。

 

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「もの」… 抽象的な事柄として使用する形式名詞の場合に使う。

 <例文>

  • 冷たいものがほしい。
  • 非常に重要な事実を含むものを指摘しておく。
  • 大切なものは目に見えない。  

例文のように「冷たいもの」という「もの」は水なのかお茶なのかは具体的に分かりません。

このような抽象的な表現の際には、ひらがなを使うそうです。

国語辞典でいうと②の意味のときに、ひらがなで書くというわけですね。

 

「大切なものは目に見えない」って漫画であったセリフなんですけど、このセリフの「もの」を漢字に変えて紙に書いてみたんです。

「大切な物は目に見えない」

 

変ですよね!?

まったく心に響かないですよね?

 

また、法律に関する文章の場合は、「もの」という言い回しが好まれるそうです。

理由は限定的な言い回しではないから

 

物体か人間か限定するとき以外には、ひらがなで書き、漢字の「物」は「ブツ」と読むそうです。

 

「モノ」… 漢字の意味だけではなくその他の意味も含む場合に使う。

 <例文>

  • 経営学の三要素「ヒト・モノ・カネ」
  • モノを整えるには先立つ資金が必要。
  • モノ(サービスを含む)を売って利益を得る。

経営学の三要素に「ヒト・モノ・カネ」があります。

これらはすべてカタカナで表記されることが多いそうです。

 

「物」には、目に見える物質、

【有形の施設・設備・商品】という意味があります。

 

しかし、経営資源のモノには、【ブランド力・ノウハウ・ロイヤリティー・情報】等の無形の「モノ」も含まれています。

そのため、漢字だけでは不十分なので、カタカナで表記しているのだとか。

 

ひらがなで表記する理由と同じく、意味が限定されないからなんですね。

他のヒト・カネについても同じ理由です。

 

文章やメールではどう使う?

キーボードとアイフォーン

基本的には、先ほど説明したそれぞれの意味に沿った使い方をすることが良いかと思います。

ほかに文章を書く際、

漢字が多いと読みづらい文章になってしまうので、あえてひらがなでものと書くことも良いそうです。

 

意味で使い分けると、

  • 「倉庫の箱に入っているを外に出しておいてください。」
  • 「それが終わったら、なにか冷たいものを持ってきてくれますか?今日は暑いですからね。みんなで休憩しましょう」

 

などと書きます。

経営学で「もの」と書くなら、モノとするのがよいでしょう。

マナーと注意点

注意

 

使い分けにマナーや注意点はほとんどないようですが、文章を書く際は、意味の伝わるような文章にすることがルールです。

 

そのため何度も言いましたが、意味に沿った使い方をするべきでしょう。

意味に沿った使い方をしないと少し不自然になってしまいます。

 

例えば「ものわかりが良い」「ものにする」という言葉を、「分かりが良い」「にすると」してみましょう。

ときどきこのように漢字で書かれている文章を見かけますが、なんだか違和感ないですか?

 

どちらも抽象的な内容の言葉なのに、

具体的な物質を指すときに使うを用いているから少し不自然に感じてしまうのです。

読みやすいように適度にひらがなで書くと、相手に配慮した文章になります。

 

また、漢字の多い文章はかっちりとした印象を与えるので、ビジネスで、かっちりとした文章にしたいなら、漢字にしてもよいでしょう。

 

まとめ

「もの」→抽象的な事柄として使用する場合に使う。

     法律に関する文章では、ひらがなが好まれる。

「モノ」→漢字の意味だけではなくその他の意味も含む場合に使う。

     例えば、経営学の「モノ」。無形のものも意味として含んでいる。

 「物」→目に見える物質の場合に使う。

 

今までなんとなく「見栄えがいいから」とか、「ここはひらがなにしたほうが読みやすいな」なんて思って使い分けていましたが、それぞれにしっかりと意味があったんですね。

 

それぞれの意味を知って使い分けができると、文章の書ける人だと一目置かれるかもしれませんよ!

この使い分けができるだけで、文章の質はグンッと良くなるはずです。

ぜひ、正しい使い方で文章を書いてみてくださいね!

 

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