千歳飴(ちとせあめ)は、七五三に欠かせないアイテムです。
神社のお参りの間中、泣いていた子どもさんが千歳飴を持たされて、ピタッと泣き止むといった微笑ましい光景が見られます。
その由来となると案外知らないんですよね。
せっかくなら、意味を知って正しくお参りできるとご利益もアップするかも?
今日は、そんなお話です。
さらに、千歳飴の入手方法と余った時のレシピも紹介しますよ♪
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千歳飴の由来は3つの説から?
千歳飴の由来は、
諸説ありますが3つが有力とされています。
1.江戸時代・徳川五代将軍綱吉の頃、
浅草の飴売りの七兵衛という男が、紅白の棒状の飴を売る時に「千年飴」「寿命糖」と名付けたのが始まりという説。
2.大坂夏の陣の年の夏、
「長い長い千歳飴を食べると千年も長生きできる」
と言って、大阪の商人の平野甚左衛門が江戸に出て売り歩いたからという説。
3.浮世絵で知られる歌川広重の絵の一枚に、
神田明神に千歳飴を持ってお参りする丁稚(でっち)の姿が描かれています。
記録は残っていませんが、
口伝えで神田明神前の天野屋さんが千歳飴を売り出したという説。
七五三に食べる理由とは?
千年や千歳が長寿を連想させます。
また、甘いものが貴重だった頃ですので
子どもだけでなく、大人にとっても嬉しいプレゼントだったようです。
紅白の飴は、色がめでたいことで縁起物であるとの色合いが強く、
「無事に育って長生きをしてほしい」
との親御さんの願いを表していると言われます。
特徴的な袋も、鶴亀や松竹梅といった縁起物の図柄が用いられるのはそのためです。
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袋の図柄の意味は?渡し方の決まりがある?
千歳飴のサイズには、
直径14,5mm以内長さ1m以内という規定があります。
また、子どもを喜ばせるのが目的ではなく、
縁起物としてお祝いのお返しにも送られました。
袋の図柄ですが、
「鶴は千年、亀は万年」
長生きを表しています。
「松竹梅」は、
- 松〜冬でも青々とした緑色を保つ。
- 竹〜真っすぐに伸びる。
- 梅〜冬を耐えて春に真っ先に花を咲かせる。
ということから健康や力強さを表します。
親戚などお祝いを頂いた時には、お返しに千歳飴を渡すこともあります。
お返しは千歳飴に限らず赤飯や紅白餅の場合も。
渡すタイミングですが、お参りの前でも後でも問題ありません。
元は年の数だけ袋に入れていたとも言われます。
すべて奇数ですが紅白同数にし白を1本多く入れます。
それはどういうことかと言うと、
- 3歳→紅1本:白2本
- 5歳→紅2本:白3本
- 7歳→紅3本:白4本
こんな感じです。
いつ・どこで入手できる?
神社へ、七五三のお参りをする場合は、
祈祷前や祈祷後に記念品として神社からいただけることがほとんどです。
持参する必要はありません。
お参りはしないけれど、
千歳飴が欲しい場合、神社で買うと割高の場合が多いです。
お返しに渡したい方・神社まで行きたくない方はこちらから♪
最近では、スーパーや百貨店、コンビニ、駄菓子屋さんなどで買うことができます。
どちらも昔ながらの飴ではなく、ミルキーなど製菓会社の製品が多くなりました。
価格は500円〜1000円前後で手に入ります。
ただただシンプルに食べたくなった方はこちらから(笑)
残った時・余った時のアレンジレシピ!
千歳飴の主原料は、お砂糖と水あめです。
オススメレシピを3つご紹介します。
これで、使いきれるようになるかも?!
<フランスパンのラスク>
- フランスパンを5ミリから8ミリくらいに切ります。
- 表面にバターかマーガリンを塗って、トースターで焼く。
- カリッと乾いたフランスパンに砕いておいた千歳飴をからめてもう一度150度くらいの低温で焼く。
- こんがりと色づいたら、出来上がり。
<食パンの耳のラスク>
- パンの耳に、溶かしたバターかマーガリンに砕いた千歳飴を混ぜたものをからめる。
- 1のパンの耳をオーブンに並べて、砕いた千歳飴をふりかけ、180度で15分焼く。
- こんがりと色づいたら出来上がり。
<大学芋の飴として>
- サツマイモを食べやすい大きさに切る。
- 油で表面がカリッとなるまで、素揚げする。
- 耐熱容器に砕いた千歳飴を入れ、電子レンジでとろりとするまで溶かす。
- 素揚げしたサツマイモに絡めて出来上がり。
千歳飴と金太郎飴の違いは?
千歳飴と金太郎飴の違いは、
- 千歳飴 →長いまま
- 金太郎飴→カットする
ということです。
それでは作り方を詳しく見てみましょう!
<千歳飴の作り方>
京都の飴屋さん、岩井製菓さんの飴作りの様子です。
千歳飴は、ひとかたまりの飴を徐々に伸ばして
ちょうど良い太さになったところで止め、製品の長さに切ります。
<金太郎飴の作り方>
次は金太郎飴と飴の作り方です。
一方、金太郎飴は着色された飴をあらかじめ並べて図柄を作ってから引き伸ばします。
ちょうど良い太さになったところで、ひと口大に切り分けます!
これを「組細工」と言います。
飴の組細工は巻き寿司の作り方に似ています。
まとめ
千歳飴の由来
- 神田明神の天野屋さんが始まり説。
- 浅草の飴売りの七兵衛さんの説。
- 大阪の商人平野甚左衛門さんの説。
- 千歳飴は、縁起物で七五三のお祝いのお返しとしても贈られていた。
- 袋の図柄も縁起の良い鶴亀や松竹梅が描かれている。
- 千歳飴は年齢の数入れられていた。
- 市販の千歳飴は、スーパー・百貨店などで五百円から千円程度で購入できる。
- 千歳飴は長いまま、金太郎飴は一口大に切られている。
子どもの成長を祝い、長寿を願う七五三参り。千歳飴は子どものご機嫌取りの道具ではないんです。
由来や意味がわかると有り難くお参りできる気がしませんか?
せっかくですから、子どもさんにもお話ししてあげてくださいね。
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