「一富士(いちふじ) 二鷹(にたか) 三茄子(さんなすび)」
初夢に見ると縁起がいいとして、昔から知られていることわざです。
さてみなさん、このことわざはよく聞くものの、
「なんでこの3つなのか?なぜ縁起がいいのか?」「富士山や鷹、はなんとなくわかるとしても……」
「ナスって?笑」
と、その意味まではよく知らない、というひとは結構多いのではないでしょうか。
そして、この「一富士二鷹三茄子」に、
続きがあるのをご存知でしたか?
今回は、「一富士二鷹三茄子」の意味や由来を見ていきつつ、四番目以降って何?
というナゾの解明もしていきましょう♪
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「三番目はなんで茄子…?」バカにできないナスの実力!
さて、そうは聞いてもなんとなく、
「富士山、鷹と並べて、何で3番目はナスかなぁ〜」と疑問に感じてしまう方も多いのでは。
みなさ~ん
ナスはバカにしちゃいけない野菜なんですよ~!
家庭菜園などで、ナスを栽培したことがある人なら分かると思いますが、
ナスは結実率が抜群な野菜なんです。
花が咲いたら必ず実がなるので、
ということわざがあるほど。
富士山や鷹に比べれば、地味で見劣りするような気のするナスですが、
地道で確実な実力者であることを評価され、
縁起の良いものの象徴として、現代まで受け継がれてきているわけですね。
一富士二鷹三茄子には続きが!四・五・六番目の縁起物たち
一富士二鷹三茄子の続きは、
四扇(しおうぎ・しせん) 五煙草(ごたばこ) 六座頭(ろくざとう)と続きます。
そして補欠である3つの意味はこんな感じです!
<四扇>
扇のカタチから、「末広がり」という意味合いが持たされていて、
商売繁盛や子孫繁栄につながると考えられています。
<五煙草>
タバコの煙が上の方へとのぼっていく様子から、「運気が高まる」という意味があるほか、
お祭りや祝い事など、多数の人が集まる場に不可欠なものであることから、良い物とされている様子。
<六座頭>
この座頭とは、髪を剃った琵琶法師(びわほうし)のこと。
「髪がない=毛がない=怪我ない」という掛け言葉によって、「家内安全につながる」と考えられています。
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一富士二鷹三茄子…その由来と発祥は?
一富士二鷹三茄子は、初夢に見ると縁起が良いとされるものを順番に並べたことわざ。
- 「富士」→ 日本一の山
- 「鷹」 → 賢くて強い百鳥の王
- 「茄子」→「成す」や「生す」
を表している…というのが今では一般的な認識です。
もっと詳しく「一富士二鷹三茄子」の由来を辿ってみると、いちばん有力な説は、
江戸時代までさかのぼります。
その起源は今でも東京都文京区にある、
駒込富士神社(こまごめふじじんじゃ)にある様子。
この神社は江戸時代における富士信仰の拠点の一ヶ所で、現在でも“お富士さん”の愛称で親しまれているところです。
また、駒込富士神社の周りには「鷹匠(たかじょう)屋敷」がたくさんあり、
地域の名産品として「駒込茄子」がありました。
こういったことから、江戸時代には
「駒込は一富士二鷹三茄子」という句が、
「よいことがありますように!」とお祈りをする時に、詠まれるようになっていたみたいですね。
またこの他にも、縁起が良いとされる理由にはいくつもの説があります。
説1〜徳川家康の好物〜
- 富士山
- 鷹狩り
- 初物のなす
説2〜徳川家康のゆかりの地「駿河国」での高いモノの順〜
- 富士山の高さ
- 愛鷹山の高さ
- なすの値段の高さ
説3〜掛け言葉〜
- 富士は「無事」
- 鷹は「高い」
- なすは事を「成す」
という言葉遊びに掛けて
やはり江戸時代ごろが発祥とあり、徳川将軍にちなんだ由来が多いのがポイントですね。
徳川家康のお墓の謎について詳しく解説した記事はコチラです。
日光東照宮と家康の墓の謎!遺骨と魂は別々に?4つの遺言が鍵となる?
三番目までしか知られてない理由は?
四番目以降については、
いつの時代に、誰が言い出したのか、ということが全く分かっていません。
しかし、
- 一富士二鷹三茄子…の順にリズムを揃えてきている
- 語呂合わせで、それぞれに意味を対応させている
というようなことから考えると、
どうやら、後付けで言い出されたのだろうという説が有力です。
おそらく……ですが、皆さんの中でも
「初夢に一富士二鷹三茄子が出てきたー!」という人はあまり居ないと思います。
そもそも初夢に限らず、
夢に出てくることすらほとんどないと言えるのでは。
ということは、
初夢に「富士・鷹・茄子」が出てくる確率というのは、カナリ絶望的なもの……。
そんな小さな確率を少しでも上げるために、
いつしか作られたのが、
この「四扇・五煙草・六座頭」なのではないかなぁ……と思いますね。
初夢はいつ見たらいい?見た人っているの?
初夢っていったら、“年が明けてから初めて見た夢”だから、 元旦の朝に見た夢のことだよね?
となんとなく思いがちです。
だがしかし〜!
大晦日の夜から元旦の朝にかけて見た夢を「初夢」としていたのは江戸時代まで。
現在は、1月1日(元旦)〜2日にかけて見た夢
または2日〜3日にかけて見た夢が「初夢」とされています。
新しい年が明けてから初夢を見るチャンスが2夜あるというワケですね!
「その1年の吉凶を占うもの」
と言われる初夢。
どうせなら縁起の良いモノや好きなモノの夢を見て、 気分的に良い1年のスタートにしたい!
と思ってしまいます。
しかし、現実的に
「一富士二鷹三茄子」を初夢で見れた…」というのは、あまり聞いたことがないもの。
「マーボーナス食べる夢を見たけど…これは初夢として縁起いいのかな?」
なんて悩む意見なら聞いたことがありますが、確かにソレでは喜びづらそう(笑)
さてそこで、
見たい夢を見るための方法を少しご紹介!
バチボコ胡散臭いですが、
真剣に説明していくのでよろしくお願いしますね〜つッて。
「夢」は寝る直前に、
- “見たもの”
- “考えたこと”
- “会話”
に影響されると言われています。
『寝る前にゾンビ映画なんか見たから、めっちゃコワイ夢見ちゃった…』なんて経験がある人も多いのでは。
ですから、布団に入ってから眠りにつくまで、
見たいものについて考えながら眠りにつくと良いんですね。
特に、リラックスした状態で、のんびりと見たい夢をイメージするのが効果的!
また、縁起の良い初夢を見るために効くおまじないとして昔から伝わるのが、
「七福神や宝をのせた船の絵」を枕の下に敷いてから寝るというもの。
元旦や1月2日の夜に、一度試してみるのもいいかもしれませんね♪
まとめ
- 一富士二鷹三茄子の由来は、江戸時代から伝わる「縁起物たち」
- 「三番目はなぜ茄子なの?」…富士や鷹ほど派手ではないが、ナスも真の実力者!
- あまり知られていない四、五、六番目は…「四扇五煙草六座頭」
- 四番目以降が知られていないのは、おそらく「後付け」だから
- 初夢は元旦と2日の夜の2回チャンスあり!見たいものをイメージして眠りにつこう
四扇・五煙草・六扇というのがあるのを知らなかった、という方も多かったのではないでしょうか。
せっかくの新年、縁起のよい初夢をみて、気分よく新しい年をスタートしたいですね!
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