「夫婦水入らずで…」「親子水入らずで…」なんて言葉をよく聞きます。
仲が良いっていう意味だろな~、とあまり深く考えることもない言葉ですが…。
コレ、ふと文字だけを眺めていると、
「…水入らずってナニ?…水要らず?
いや、いくら仲良くても、水がなきゃ死んじゃうよねぇ…」
そう、『ミズイラズ』ってなんなのか、が
すごく気になりますよねぇ〜キモチ悪いねぇ〜
ということで本日は、
「水入らず」の意味や語源を、いっしょに探っていきましょう♪
正しい使い方も日常的な例文で紹介しますね。
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「水入らず」ってな~に?
水が不要という意味なのか?という疑問を晴らするためにも(笑)、
まずは「水入らず」の意味から参りましょう!
水入らずとは…
内輪(うちわ)の者だけで集まっている様子。
内輪=家族・親戚・本当に仲がいい仲間
「親子水入らずの夕食」「夫婦水入らずの時間」など。
うん、これはなんとなく解ってた意味ですね!
内輪の人間だけで集まる…仲が良い、ってことですよね。
さて、これだけだとまだ、ミズイラズってなんだよ…というモヤモヤが残りますね。
では次は、語源に関しても、見ていきましょう。
3つの説があるので、ご紹介していきます。
【水入らずの語源】〜3つの説〜
水と油の関係を表している説
この説が、最も多く言われている語源です。
水と油をいっしょの容器に入れた時って、混ざりませんよね。
それを“気が合わない人間関係”に例えて、
と表現した事から、
- 「身内の間に他人は入らない」
- 「親しい夫婦間に他人は介入しない」
という意味になっているんだそう。
相撲用語からきている説
相撲で、取り組みが4分以上に及んでも勝負がつかないときに、行事が一時中断し、
力士にはこの時に「力水」(ちからみず)という清めの水と、小休止(しょうきゅうし)=休憩時間を与えられます。
この一時中断のことを、(水が与えられることから)「水入り」と言います。
このことから、
「他人から待ったが掛かったりしない、二人だけの時間」
という意味で、「水入らず」と言われるのではないか…という説ですね。
ただし、この「水入り」という言葉自体はけして、“邪魔が入る”といった悪い意味ではないようです。
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お酒の飲み方からきている説
「献杯」(けんぱい)や「お流れちょうだい」という言葉を聞いたことがありますか?
「献杯」とは敬意を表すために相手に盃(さかずき)をさすこと。よく葬儀で使われます。
「お流れちょうだい」は「献杯」の対義語。目上の人などから、盃を頂くことを言います。
この2つはどちらにも、
という意味があります。
そしていつごろからか、その習慣に『杯洗』(はいせん)という儀式が加わりました。
これは、【自分が口をつけた盃をそのまま相手に差し出すのは無礼なので、盃を水で洗う】というもの。
しかし、受け取る方は「いや、そのままでいい!」というのが礼儀で、それによって親愛の情を表そうとしたワケです。
そう!もうわかりましたね。
「水で洗わない」……つまり「水入らず」の方がより親愛が深まる、という意味から、
「夫婦水入らず」「家族水入らず」という言葉になっていった…という説ですね。
なるほど…!どの説にしても、
「水が入らないほど、仲が良いこと」という事。「水は要らない」の方ではなかったのです(笑)
「夫婦水入らず」の意味と例文
「夫婦水いらず」というのは、
誰にも何にも邪魔されることなく夫婦だけ!という意味ですね。
使い方としては…
こんな感じですネ♪
「親子水入らず」の意味と例文
親子だけで一緒に過ごす、家族だんらんの時間、という意味ですね。
こんな使い方ができますね。
「家族水入らず」の意味と例文
「親子水入らず」と似ていますね。
使い方としては、
…など、おじいちゃんやおばあちゃんなども含めた、親子よりも広い意味での家族でのひととき、
と考えると良いですね。
さいごに
「水入らず」は、水が不要という意味ではありませんでした…!(笑)
語源には3つの説がありましたが、どれにも共通するのは「他人は間に入らない」「仲が良い」ということ。
語源を調べると、スッキリと納得がいきましたね~!
日本語というのは、やはり奥が深くて面白い。
こういう背景を理解していくと、確かな知識として、しっかり自分の中に残るのがイイですね。
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