この地球上には様々な風が上空に吹いています。
いくつか有名なのをあげていきましょう。
季節風。うん、お天気お姉さんが言っているのを聞いたことあります(どういうのか分からないけど)
偏西風。なんとか聞いたことあります。(これもどういうものか分からない)
貿易風。……? (全く聞いたことがない……)
こんな感じの方がほとんどなのではないでしょうか。
きっと……中学・高校としっかり勉強していた方は分かるんでしょう……。
あまり勉強をしてこなかった人や、すっかり忘れてしまった人は、
復讐もかねてちょっと、いや、
できる限り簡単に優しく平易に書いていきますので、最後までよろしくお願いします。
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季節風・偏西風・貿易風の気象変化と生活への影響
<季節風>
アフリカのサハラ砂漠より南の地域は
雨季の嵐や大雨の事を言い、インドや東南アジアでは雨季そのものを指します。
特に南アジアのインドでは、
この時期の少雨は食糧不足や飢餓を引き起こし、長雨になってしまうと洪水となってしまいます。
東アジアでの雨季は2~3カ月だが、
東南アジアでは国によっては5月~12月までと長く、地域によって期間は様々です。
<偏西風>
偏西風が蛇行することで、
大規模な風の南北の流れの幅が大きくなると長時間低気圧や高気圧が移動しない、
ブロッキング現象が起こります。
長期間停滞するため、
長雨や熱波などの異常気象を起こしやすくなってしまいます。
<貿易風>
貿易風はコリオリの力が弱くなると、
アジアや北アメリカ太平洋側の地域、ヨーロッパやオーストラリア南部に暖かい空気が流れ込み、気候が激しく変化します。
その結果、オーストラリアや南アフリカ、
インドネシアでは大干ばつが起こり、ヨーロッパなどでは比較的暖かい冬になります。
数年前に冬なのにパリのセーヌ川で日光浴をしているのがテレビに映ったこともあるので
覚えている人もいるのではないかと思います。
季節風・偏西風・貿易風の別名とは?
季節風は別名モンスーンといいます。
季節によって風の吹く方角が変化するものを呼びます。
夏季には大陸上の空気が上昇気流を起こし、海から大陸へと季節風が吹きます。
冬季は夏季のときと逆で、大陸から海へと季節風が吹きます。
太平洋側に住んでいる方にとっては、
夏のあの、思い出したくないモワッとした暑さですね。
偏西風は別名ジェット気流といいます。
天気予報などで聞いたことありませんか?
中緯度地方で吹く西寄りの風で上空ほど強くなっていき、
日本付近では半径700~1500キロメートルものが多いです。
貿易風の別名は2つあり、
恒心風(こうしんふう)と熱帯東風と呼ばれています。
貿易風は地球の熱対流で出来る亜熱帯高圧帯から
赤道に向かって吹く、
ほぼ定常的な地表面付近での西向きの風の事です。
北半球では北東貿易風、南半球では南東貿易風と言います。
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日本と海外での『季節風』の影響はどのくらいあるの?
日本では夏の南風や冬の北西風のことを指します。
夏場は日本付近に張り出した太平洋高気圧から吹く南風のことで冬はシベリア高気圧からの北風のことを言います。
夏の季節風は太平洋側の県では、じめじめした蒸し暑い気候となり、
日本海側のほうは、日本アルプスや奥羽山脈などの山脈を超えるときに温度が下がるため、
比較的乾燥した気候となります。
冬の季節風は夏とは逆に太平洋側は乾燥し、
日本海側は日本海の水分を含んでいるため多くの雪が降ります。
海外では東アジアからアフリカ東部、カリブ海、南北アメリカ東岸、オーストラリア東岸が有名です。
アジアモンスーンといわれる季節風は、
日本を含めた東アジアからアフリカの中央部までの約1万キロにも及ぶ広範囲に及びます。
数メートルから毎秒30メートルを超すものと幅広く、等圧線の間隔が狭くなるほど早い風が吹きます。
『偏西風』の特徴と日本への影響
中国大陸で発生した黄砂が日本海に渡ってきます。
大気汚染の原因になる化学物質をもたらすとされ問題視されているんです。
加えて台風が日本に近づくと、
変死風に乗って北東に流されてしまいます。
黄砂についても迷惑な隣国から、
偏西風に乗って来るとよく天気予報のときに言ってますよね。
南緯30度から60度付近、
高さ12000メートル付近で吹いている西風です。
夏は北で吹いていますが、冬になると南下していきジェット気流の位置が台風の動きにも影響する。
強い偏西風だと秒速100メートルを超えるときもあります。
『貿易風』の特徴と日本への影響
緯度が30度以下の地域で一定の風向きで吹く風のことで
高さは8~10キロ、
2~3つの高度を境に2層に分かれているのが特徴です。
上層は高温で乾燥し下層は低温で湿っています。
上層の貿易風は風速が速いところもあり偏東風ジェット気流と呼ばれています。
日本では、暖かく湿った空気が入り込むため、
各地で大雨が頻発し集中豪雨などの被害も出ます。
主に秋ごろの事で何かと雨の日が続く嫌な季節です。
冷害の要因と呼ばれる「やませ」とは?
やませの語源は諸説あるとされていて、
山を背にして吹く風という説や「夜魔」から派生して闇風(やみせ)から「やませ」になったのではないかと言われています。
別名「冷害風」「飢餓風」ともいわれています。
梅雨から盛夏にかけてオホーツク海気団からの冷たく湿った風のことで、
北海道、東北、関東地方の太平洋側にと海に面した平野に濃霧を発生させる要因の1つ。
やませが長く続くと冷害の要因になってしまいます。
最近はあまりないですが、
冷夏で米や野菜などが採れなくなるのもやませの原因です。
様々な別名と「海陸風」の原理とは?
海陸風は海と陸との気温差で発生します。
陸との気温差で標高が高いほど風は強くなります。
海岸地帯に見られる風で、
昼は海から陸へ、夜は陸から海へと風向きが変わる風のことです。
日中の海陸風は太陽熱による上昇気流によってもたらされます。
まず太陽によって空気が暖められ上昇気流が発生して上空へと吸い上げられる力により空気が膨張し気圧が低下します。
すると気圧の高い海から気圧の低い陸へと風が流れ込みます。
このとき海から陸へと流れる風を
「海風」別名をオンショア、シーブリーズと呼びます。
日没後や上空に分厚い雲がかかった場合など、
海上の気温と気圧も下がると今度は気圧差のため気圧の高い陸から気圧の低い海へと風が流れ出します。
この時、陸から海に向かって流れる風を、
「陸風」 別名をオフショア、ランドブリーズ と呼びます。
有名な所では、阪神甲子園球場に吹く海風や
QVCマリンフィールドの海風はマリン風と呼ばれていますが、両方とも海陸風のことです。
海や湖などが近いところでは、
海陸風の影響が強いが山沿いの平野や内陸部、山間部の大陸では、山谷風の影響が強いです。
昼は谷から山へ風が吹き、夜は谷へと風が吹きます。
最後に
調べただけでも、5種類もの風の種類があったんですね。
実際もっとあるんでしょうけど……。
でもとりあえずこれだけ知っておけば、天気予報やニュースを聞いてもすんなりと頭に入ってくるのではないかと思います!
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