さてみなさん、突然ですが、
「〇〇することは、やぶさかではない」という言葉。
コレ、どういう意味の言葉か……以下の中から正解を選べますか?
- 〇〇は安全ではない、あぶない
- 〇〇は気乗りしない
- 〇〇はするべきではない
- 〇〇は嫌ではない
ひょっとしたら、この言葉自体、聞いたことがないヒトもいるかもしれませんね。
今日は、この「やぶさかではない」を解説しちゃいます!
先ほどの答えは記事の中で探してみてネ…♪
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「やぶさかではない」の意味とは!
まずは、「やぶさか」とは何なのか?というトコロから説明しますネ。
この「やぶさか」というのは、
- 「気が進まない」
- 「気乗りしない」
- 「あまりやりたくない」
といった、どちらかというとネガティブな表現の言葉なんです。
で、重要なのは今日のテーマである、「やぶさかではない」という言葉!
そう〜「やぶさか」に、
否定の「で は な い」が付いてますよね?
つまりこれ、
「やってもいいですよ♪」という、肯定的な意味になるのです。
あなたが誰かに、「頼む、〇〇をやって欲しいんだけど…」と頼んだとき、「うむ、やぶさかではないよ」と言われたら、
素直に「ありがとう!」と答えるのが正解、というワケ♪
目上の人にも使っていい言葉なの?
なんとなくその独特の語感から、上の立場から言っているような言葉にも感じますよネ。
部下から上司には、言っちゃダメなんじゃないかな~と思ってしまいませんか?
実際は、そういった意味は含まれません!
敬語として、目上の人にも使用してOK。
その場合は、
- 「やぶさかでありません」
- 「やぶさかでございません」
というふうに表現しましょう。
ただし、「やぶさかでございません」を使用するシチュエーションというのは、
そのあとに「…が、」と繋げて、
少し相手への要求を含むような返事として使用するケースが多いです。
立場やTPOを考えて「喜んでさせて頂きます」
とストレートに協力する意を表した方が良いシチュエーションもあるかもしれませんね。
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「やぶさかではない」の語源は?
この「やぶさか」という言葉は、けっこう歴史が古いみたい!
もともとは、
【物惜しみするという意味の動詞である「やふさがる」という言葉】
【ケチの意味の形容詞で「やふさし」という言葉】
が語源と考えられており、
これらは平安時代から使われていたそうなんです。
鎌倉時代以降、上記の表現はだんだんと使われなくなりました。
そして代わりに、「やふさ」に「か」を付けた形である「やふさか」という言葉が使われるようになり、
その後「やぶさか」と変化していったんですって。
どんなシーンに使う言葉?正しい使い方と例文を紹介!
通常は、【何かをお願いされた時に使う言葉】と覚えておきましょう!
イメージとしては、
二つ返事で「いいですよ!」と答えるのではなく「おおむね了承するよ~」というときに、
「やぶさかではない」と使う、という感じです。
具体例はコチラです。
【正しい使い方の例文】
- 彼の業績と昇給を認めることに、やぶさかではない。
- 協力することにやぶさかではありませんが、資金面についてご相談させてください。
- 参加することはやぶさかでないのだが、日曜日しか行けないが良いだろうか?
まだ、安心しちゃダメですよー
間違いやすいのは、コレ!
- 「あまりやりたくないがやってもいい」
- 「いやだけれど仕方なくやる」
という意味での誤用がとても多いので注意!
「僕にはメリットが何もないが、上司に言われたので参加することもやぶさかではない」のような使い方は×ですネ。
似た言葉には、こんなものがあります。
「やぶさかではない」の類義語や言い換えとして使える言葉は、
- 反対しない
- 喜んでする
- 構わない
- 賛成する
- 異存はない
- 承諾する
などが挙げられます。
あわせて覚えておくと便利ですね!
「まんざらでもない」とは違うの?
「まんざらでもない」を類語のように捉えている人も、たまにいますね!
「まんざらでもない」というのは、
【悪いわけではないが、積極的に良いわけでもない】という意味の言葉
そう!
「やぶさかではない」の方が、
積極的に「良い」「賛成」を表現している言葉となるわけです。
このへんを理解してサラリと使い分けられたら、ちょっと周りを「オッ!?」と思わせられちゃうカモ♪
まとめ
- 「やぶさかではない」 は、「やってもいいですよ♪」という、肯定的な意味
- 目上の人にも使っても大丈夫!
- 語源は古く、平安時代から使われる「やふさがる」「やふさし」
- 通常は、何かをお願いされた時に使う言葉である
- 「いやだけれど仕方なくやる」という意味での誤用がとても多いので注意
- 「まんざらでもない」より「やぶさかではない」の方が、積極的に「賛成」を表す言葉
「やぶさかではない」って、ちょっと回りくどく、使われにくい言葉なのは事実!(笑)
「やぶさかではありませんが…」
“喜んで協力はするが、こちらの条件も聞いてほしいな~”という、日本人好みの婉曲的な表現、と言えるかも。
「あまり張り切ってるようには感じられたくないぞ~」「ちょっとモッタイつけておきたいぞ~」
という、オトナの事情(笑)があるときに、「やぶさかでない」を使ってみると、イイかもしれませんね。
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